10月31日に投開票された衆議院議員選挙の全議席が確定しました。NHKによると、選挙結果は以下の通り。
各政党の議席は次のように変化しました。
今回の選挙結果における重要なポイントはこちら。
1. 自民が単独で「絶対安定多数」を維持
自民党は選挙前の276議席から、15議席減らしたものの、「絶対安全多数」の261議席を確保しました。
17の常任委員会すべてで議長席と過半数の委員を確保し、国会を安定的に運営できる状況を維持しました。
2. 自民・甘利明幹事長が小選挙区で敗北。辞任の意向
神奈川13区に立候補した自民の甘利明幹事長が小選挙区で落選。自民の現役幹事長が小選挙区で落選するのは初めてです。
甘利氏は比例南関東ブロックで復活当選したものの、小選挙区で敗北した責任を取って、辞任する意向を固めたと報じられています。
3. 立憲民主は13議席減。「野党共闘」は実らず
4. 維新が4倍増の大躍進
日本維新の会は近畿地方を中心に大躍進し、選挙前の11議席の4倍増近い、41議席を獲得しました。特に大阪府では15選挙区で候補者を擁立し、すべての選挙区で勝利を収めました。
副代表の吉村洋文・大阪府知事の人気が追い風になり、自公政権にも、立憲などの野党にも飽き足りない有権者の受け皿になったと考えられます。
吉村氏は会見で「約束を実行する姿勢が評価された。挑戦、改革する政党としてぶれずに前に進むことが重要だ」と語りました。
5. 小選挙区で与野党の大物が落選
自民は甘利明幹事長のほか、元環境相の石原伸晃氏や、前デジタル相の平井卓也氏など、大臣経験者の大物議員が相次いで小選挙区で敗北しました。
一方、立憲民主も、大阪10区に立候補した辻元清美副代表が維新の新人候補に敗北。比例での復活当選も叶いませんでした。
ほかにも、小沢一郎氏や海江田万里氏、中村喜四郎氏らが選挙区で敗北を喫し、与野党ともに世代交代や変化を求める声が見受けられます。