大人になるということ、それはプリンセスよりも悪役の方に100倍共感できるって気付くこと
若くて美しいことは、罪ではないんだけどね。
ディズニー映画で育ったみんな!(90年代に子どもだった人は、VHSビデオテープの匂いだって覚えてるよね?)

大人になったら、みんなプリンスやプリンセスになりたいと思っていたはず。光り輝くお城に住んで、ハッピーエンディングを迎えるっていうね。
でも……大人になってみると、現実ってやつが見えてくる。朝から晩まで仕事をして、「ときにはコーヒータイムくらいとらなきゃね」って、もう100万回は口にしてる気がするよ……人生ってほんっとうに大変。
それにね、「めでたし、めでたし」っていうハッピーエンディングなんて、そんなんある?
そう考えると、本当に私たちが子どもの頃からよく見ておくべきだったのは……悪役の方でしょ。
そこでよくよく考えると、「ちょっと待ってよ、これって完全に私のことじゃない」って言いたくなっちゃうディズニー。ヴィランズをあげてみました。
1. 『眠れる森の美女』の悪い魔女、マレフィセント

子どもの頃に見えていたもの:
最初の登場シーンで生まれたばかりの赤ちゃんに呪いをかける、悪の頂点に君臨する者。
大人になって見えきたもの:
そもそも、マレフィセントがムカついてオーロラに呪いをかけたのは、オーロラの命名式のパーティに招待されなかったから。
ぶっちゃけ、私だったら招待されない方が家を出なくていいからうれしいけど、マレフィセントがムカついたって当たり前。王国の人々みんながその年の一番ホットな王家のイベントに招待されちゃって、マレフィセントだけが呼ばれなかったって状況なんだもん。
パーティに行けなくて話題に乗り遅れるっていう超深刻な状況に置かれたマレフィセントが、パーティをぶち壊した場合、一番責められるべきは本当は誰? もちろん、赤ちゃんに呪いをかけるってのは自己アピールとしてはベストじゃないよね。
でもマレフィセント、あんたの気持ち、わかるよ!
2. 『ラマになった王様』の魔法使い、イズマ

子どもの頃に見えていたもの:
王様・クスコの相談役で、クスコを殺そうとしたけれど、失敗してラマに変えちゃった悪いやつ。
大人になって見えきたもの:
要はさ、こういうことなんだよ。イズマはクスコを殺しちゃうつもりはなかった。
でも、イズマはクスコに消えてほしかった。なぜなら、クスコは従業員全員をブラックな仕事環境に置く、くそったれのボスだったからね。イズマはそんな状況に気づいちゃったんだよ。
イズマは、正気を失わせてくる無能な上司となんとかやっていかなきゃいけない私たちと同じ。それに、肝心なときに歯に物が挟まっちゃったんだよ。みんな、イズマには共感できるよね?
3. 『ファミリー・ゲーム/双子の天使』のメレディス・ブレイク

子どもの頃に見えていたもの:
リンジー・ローハンと、ロンドンのリンジー・ローハンの両親が再会しようとするのを邪魔する、財産目当ての人。
大人になって見えきたもの:
ご静粛に。みなさん、ここで見えてくるのはフェミニストの象徴的な姿です。まず、メレディスを「財産目当て」呼ばわりするのは、ひどい女性差別です。
26歳にして、メレディスは大都会で成功したキャリアを得ていたんですよ。ニック・パーカーの援助なんて、必要なかったんです。彼女はイケてる独身男性(実際、90年代後半のデニス・クエイドは文字どおりセクシーなお父さんって感じですよね)をつなぎ止めようとしただけ。
メレディスの人生計画は、離婚した両親を元サヤに収めるという、子どもっぽい「めでたし、めでたし」の話を二人の小学生が求めた結果、邪魔されてしまったんです。
メレディス・ブレイクは、『ファミリー・ゲーム/双子の天使』における、誤解された主人公なのです。
4. 『ヘラクレス』のハデス

子どもの頃に見えていたもの:
黄泉の国を支配するギリシャの神。ヘラクレスとゼウスを倒し、オリンポス山から世界を支配したいと思っている。
大人になって見えきたもの:
ハデスは、「高校に行ったら、みんながもうカップルになっちゃってた」的な状況の最悪バージョンを味わっているんだよ。
他の神や女神はゼウスとヘラとともにヘラクレスの誕生を祝ってパーティーしてるってのに、ハデスは黄泉の国に閉じこもってあくせく働かなきゃならないんだもん。マジ最悪。気持ちわかるよ、ハデス。
5. 『リトル・マーメイド』のアースラ

子どもの頃に見えていたもの:
邪悪な海の魔女で、トリトンが治める海の中の王国を奪うために、アリエルの声を盗みたがっている。
大人になって見えきたもの:
アースラは単に小さな事業を営むビジネスオーナーで、抜け目なくやりたかっただけ。
確かに、ちょっと汚いこともやったかもしれないけれど、この記事を読んでいるみんなだって、別に聖人君主なわけじゃないよね。みんな、自分の生活を成り立たせ、ちょっと良くしようとしているものでしょう? アースラはただ、そんな女の子だっただけなんだよ。
6. 『塔の上のラプンツェル』のゴーテル

子どもの頃に見えていたもの:
ラプンツェルを自分の邪な目的のために塔の中に閉じ込めた、非情な育ての母。
大人になって見えきたもの:
誘拐や幽閉に関しては何も擁護できない。だけど、よく考えて。あれは、本当にすばらしいスキンケア方法なの。
ゴーテルは、若々しい外見を保ちたいだけ。かなりシンプルなスキンケア方法を知りながら、モイスチャライザーやフェイスマスクや、クレンザーや日焼け止めみたいなややこしいお手入れをまだ続けるかと言ったら、私は完全にゴーテルの気持ちがわかるよ!
7. 『白雪姫』の邪悪な女王

子どもの頃に見えていたもの:
白雪姫を追い出したい、信じられないほど見栄っ張りで嫉妬深い君主。
大人になって見えきたもの:
邪悪な女王は邪悪。それはわかってる。女王は白雪姫の心臓を派手なタッパーに入れて届けてもらいたがっていた。それは、きもい。
だけど、彼女は自分のことは常に全部自分でやろうとしている大人で、彼女の邪魔をするのは若者たちだけ。女王がやりたかったことは、超クールに見えるように王国を平和に治めたかっただけ。
なのに、目の前の白雪姫が、めちゃくちゃうまくやっちゃったんだよ。みんな、多かれ少なかれときどき嫉妬心を抱くよね。ちょっと心が狭かったからって、誰が女王を批判できる?
8. 『101匹わんちゃん』のクルエラ・デ・ビル

子どもの頃に見えていたもの:
子犬を殺す人! 世界で一番悪いやつ!
大人になって見えきたもの:
Instagram全盛のこのご時世、完璧なファッションを求めるあまり、極端なことをしちゃうってことはよくある話。
まあ、クルエラほど極端になっちゃうことはないだろうけれど、クルエラは「今日のコーデ」に命をかけるインスタグラマーみたいなもの。自分らしい姿でいたかっただけ。それが悪いことなの?
それに、クルエラはめちゃくちゃ車の運転が下手。めちゃくちゃ共感しちゃう。
9. 『ファンタジア】のチェルナボーグ

子どもの頃に見えていたもの:
地獄から来た悪魔。
大人になって見えきたもの:
地獄から送られた悪魔だと明らかになる過程は、大人になるってことをかなりうまく表現しているんだと思う。「ディズニーウィキ」には、「チェルナボーグの行動はみんなを混乱させ、横暴になる以外の目的なんかない」って書いてある。
それって、いつもの月曜の朝の私みたい。正直、チェルナボーグが悪役の中でもいちばんシンパシーを感じちゃうよ。
だからね、ありがとうディズニーの悪役たち。こんなに共感ができるなんてうれしい。そして、この記事のしめくくりとして、イズマのGIFをどうぞ。イズマの気持ち、ちょっとわかるよね。
この記事は英語から翻訳されました。翻訳:フェリックス清香 / 編集:BuzzFeed Japan