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被災地に放置された無数の水のボトル。しかし、責任を誰も取りたがらない

昨年、ハリケーン・マリアが島を破壊した後、プエルトリコの人びとは飲み水を探すのが大変だった。だが、無数の水のボトルが滑走路に使われないまま置き去りにされていた。

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Abdiel Santana / Facebook / Via facebook.com

ハリケーン・マリアが辺り一帯を破壊して、約1年が経つが、プエルトリコの空港の滑走路には、水のボトルが入った無数の箱が未使用のまま、置き去りにされている。ハリケーンの直後、島の人びとは安全な飲み水を探すのに苦労していた。

9月11日、ホセ・アポンテ・デ・ラ・トッレ空港の屋外に、無数の水のボトルが置き去りにされている写真が投稿され、SNS上で物議を醸し、政府のハリケーン・マリアへの対応に疑問を投げかけている。

放置された水ボトルの空撮写真を投稿し、「信じられない話ですが、ハリケーン・マリアの非常事態の際、この多くの水の箱がプエルトリコの人たちに届けられることはありませんでした」とアブディエル・サンタナさんはスペイン語でFacebookに書いている。「この状況を説明できる人はいますか?」

だが、連邦緊急事態管理庁(FEMA)もプエルトリコ政府も、どこも、何か月も炎天下に水を放置した責任を申し出てこない。報道によると、水のボトルは腐敗臭がして、もう飲めないというひどい状態だ。

プエルトリコ警察のUnited Forces of Rapid Action agencyに勤めるサンタナさんからの通報で、CBSニュースが一番にこの放置された水ボトルの報道をした。

CBSニュースによると、サンタナさんが水のボトルを最初に見たのは2017年の秋で、未だに対応がされていないことに腹を立てて、9月11日にFacebookに写真を投稿したとのことだ。

2017年9月、ハリケーン・マリアが米・自治領プエルトリコを襲い、島の住民はその後何か月にもわたり、ガス、電気、飲料水がない状態を強いられた。一時は、約150万もの人が、飲み水がない状態で、安全ではない小川や川の水を飲むことを余儀なくされた人もいた。

未使用で無駄になった水のボトルの写真は、Facebookで3,000回以上シェアされたのだが、ドナルド・トランプ米大統領が、ハリケーン・マリアに対する連邦政府の対応は「信じられないほど成功」したと述べた同じ日に投稿された。プエルトリコ政府は、同災害の結果、3,000人が亡くなったと先日認めていたにもかかわらずだ。

ナランヒートスの山の小川から引いているパイプからの水で身体を洗うハリケーン・マリアで被災した人びと。
Ramon Espinosa / AP

ナランヒートスの山の小川から引いているパイプからの水で身体を洗うハリケーン・マリアで被災した人びと。

11日遅く、連邦緊急事態管理庁(FEMA)の広報担当者は、放置されている水のボトルは同庁の管轄ではない、とBuzzFeed Newsに答えている。

だが、ハリケーン・マリアへの対応として、同庁は水のボトルを島に運んだのか尋ねたところ、プエルトリコに送る物資の一部として水を購入したことを認めたが、物資が過剰だと後に判断した、と話している。

「そこで、連邦緊急事態管理庁(FEMA)は、水が必要な機関があれば、用意がある旨を明らかにした」と同庁の広報担当者であるレニーシャ・スミス氏はBuzzFeed Newsに答えている。「総務局(GSA)がこの在庫に関心を示し、送るように要請を受けました」

スミス氏の話によると、水のボトルはその後、プエルトリコ政府の所有となり、総務局(GSA)が島内における配布を担当することとなった。

この水のボトルが最初に購入された時期、プエルトリコへの到着時期、プエルトリコ政府が使えるようになった時期を、BuzzFeed Newsは連邦緊急事態管理庁(FEMA)に尋ねたが回答は得られなかった。

記者会見で、プエルトリコ政府の職員は、ハリケーンの直後に水は手元になかったと述べ、島の当局は、2018年4月まで水があることは知らされなかったと話している。ハリケーン・マリアが島を襲ってから、7か月後のことである。

プエルトリコ総務局長官であるオットマール・チャベス氏は、2018年5月に水の管理を任されており、20,000パレットの水を配布する責任を負っている、と話す。

「総務局(GSA)が水の在庫の管理を任されたのは2018年5月で、私が長官に就任する以前のことです」とチャベス氏は話す。同氏は、2018年7月に長官に就任した。

だが、配った水がまずく、異臭がすると複数の苦情を受け、総務局(GSA)は直ちに水の配布を停止した、とチャベス氏は説明する。

ナランヒートスの山で水を汲むハリケーン・マリアの被災者。
Ramon Espinosa / AP

ナランヒートスの山で水を汲むハリケーン・マリアの被災者。

連邦緊急事態管理庁(FEMA)はプエルトリコ政府に直接水を供給したのではなく、連邦政府機関から余剰在庫を州政府や地元政府が入手できる連邦政府のプログラムを経由している、と当局は指摘している。

プエルトリコの公安局長官であるヘクター・ペスケーラ氏は、プエルトリコ政府は、炎天下に大量の水のボトルが放置されていることは知らなかった、と話している。水を屋外に放置し、最終的に大量の水を使えなくしたのは、連邦緊急事態管理庁(FEMA)だと、同氏は示唆している。

「セイバのルーズヴェルトロード米海軍基地に、いつ連邦緊急事態管理庁(FEMA)が在庫を移したのか、私たちは知りません」とペスケーラ氏は話す。プエルトリコの総務局(GSA)が連邦政府から水を受け取った時には、「写真ではボトル入りの水が倉庫に置いてあるように見えました」と同氏は話している。

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:五十川勇気 / 編集:BuzzFeed Japan

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