6月4日、米ニューヨーク州バッファロー市では、人種差別に対する抗議活動の過激化を防ぐため、外出禁止令が出されていた。
警官隊は武装して、街をパトロールしながら市民を家に帰していたが、その一部が、外出していた75歳の男性を突き飛ばした。一部始終をとらえた動画が、SNSで拡散している。男性は後頭部を地面にぶつけ、出血しているのが動画で確認できる。
短いながらもショッキングなこの動画は、地元ラジオ局WBFOによって撮影された(注意:暴力的な場面が含まれています)。
Just about an hour ago, police officers shove man in Niagara Square to the ground (WARNING: Graphic). Video from: @MikeDesmondWBFO
バッファロー市内のナイアガラ・スクエアで撮影された。
動画では、男性が1人の警官に近づいていき、右手のスマートフォンでもう1人の警官を指している。左手にはヘルメットを持っている。
その数秒後、警官たちが「どけ!」と叫んでいるのが確認できる。誰かが「そいつを突き飛ばせ!」と言っているのも聞こえる。

その後、2人の警官がこの年配の男性を後ろに突き飛ばす。警官の1人は、警棒を使っている。
男性は後ろに数歩よろけ、後頭部を歩道の地面に激しくぶつける。そのまま動かなくなってしまい、右耳の後ろから血が出始める。
「耳から出血してるぞ!」と誰かが叫んでいるのも確認できる。
警棒で男性を突き飛ばした警官が、倒れた男性の元に近づいて様子を確認しようとする。しかし後ろにいた別の警官に制止され、そのまま歩き去った。
Current situation in #Buffalo as police work to enforce the 8 p.m. curfew in Niagara Square. Caution: there is some vulgar language in the video. Tune to @SPECNewsBuffalo for the latest. Video Courtesy: Photojournalist Anthony Nelson
男性が突き飛ばされる瞬間を別の角度から撮影した動画。男性が頭を地面にぶつける瞬間、「ゴツン」という鈍い音も聞こえる。
ブラウン市長は声明で、外出禁止令発令中のデモは「違法」であると説明した。市長によると、事件が起きる前に、2つのデモ隊による激しい衝突があった。
5月下旬、ミネアポリスで起きたジョージ・フロイドさんの死亡事件を受けて、「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」の抗議活動は各地で広がり続けている。
過激化するデモがある一方で、警官が膝をついてデモへの共感を示す場面も見られた。しかし、一部ではカメラの前で平和的な態度を示してから一転、暴力的にデモ参加者を取り締まる警官の姿も報じられている。
今回の事件が起きたバッファローのナイアガラ・スクエアでも、事件の1日前に警官がデモ隊と向かい合って膝をつく様子が、カメラに収められていた。
24 hours later
「24時間後」
この記事は英語から翻訳・編集しました。