EU離脱を決めてからのイギリスがスゴすぎ 大混乱を3分で説明します

    他山の石にしましょうか

    イギリスで国民投票があったのは6月23日。EU離脱派が勝った。差はわずかだった。

    イギリスのお金ポンドの価値が急下落。崖みたい?

    あああああ・・・・・

    離脱に票を投じた男性すら驚いた。「僕の一票が影響してしまうなんて思わなかったんです。残留するもんだって思ってたから」「ああ、本当に心配です」

    "Shocked but not surprised." Voters in Manchester react to #Brexit #EUref #VictoriaLIVE https://t.co/esPS7CNiZV

    このTVインタビューはイギリスで大炎上。「一票は大事ですね!」

    そしていま、イギリスの政治状況はこんな感じ・・・

    まずデビット・キャメロン首相が6月24日、辞任を表明。

    ここはロンドンのダウニング街10番地。イギリスの首相官邸。たたずむ猫についてのツイートが人気に。 「まじか。次の首相は猫になってしまった」

    EU離脱を主導した政治家は喜んでるはず。たしかに、英国独立党のナイジェル・ファラージ党首は勝利直後に大喜び。

    だけど様子がおかしい。翌朝のテレビ番組で「公約は守れますか?」と聞かれると、「いいえ、できません」。

    WATCH: @Nigel_Farage tells @susannareid100 it was a 'mistake' for Leave to claim there'd be £350M a week for NHS https://t.co/JNkl5k8IlK

    キャスター「EUに週3億5千万ポンドを拠出しなくてよくなりますか?代わりに国民医療サービスに使えるようになりますか?それを保証できますか?」

    ファラージ党首「できません。そんな主張をしたことはありません。離脱キャンペーンが犯した間違いの一つです」

    公約をバスに書いてませんでしたっけ?

    そして7月4日、「英国をEUから離脱させるのが政治家としての目的だった。自分の役割は果たした」と党首を辞任

    あるジャーナリストが、離脱派の議員の発言としてツイートした。「離脱陣営は勝った後のプランなんてなかった。首相官邸がプランを持ってるべきだった」

    Conservative Leave MP, Boris backer: "there is no plan. Leave campaign don't have a post Brexit plan, Number 10 should have had one"

    じゃあ、キャメロン首相の後、誰が首相になるのか?

    保守党の党首選が始まった。

    有力視されていたのは、離脱派を主導したボリス・ジョンソン元ロンドン市長。

    同じく離脱派を主導したマイケル・ゴーヴ司法相がジョンソンを応援するとみられていた。

    オレが出馬したるで!

    ボリス・ジョンソンは6月30日、党首選に出ないと表明した。

    不出馬がどれだけ驚きのニュースだったかは、この男性が教えてくれる。

    ここで1987年に戻ろう。オックスフォード大の裕福な男子学生が入る社交クラブ「ブリンドン・クラブ」の写真。後列左から2番目がキャメロン首相。前列の右端に座っているのがボリス・ジョンソンだ。

    Power passes from the man third from left to the man fourth from right. What sort of working-class revolt is that?

    離脱派の勝利は「エリート層に対する庶民の反乱」っていう人もいるけれど、2人とも完璧なエリート。(花より男子か?)

    そして今、党首選でリードしているのが、テリーザ・メイ内相。ちなみに、メイ内相は残留を支持した。

    そしてゴーヴ司法相は負けた。

    なんだか、わけがわからなく、なってきました・・・

    では、与党の保守党がゴタゴタしていたら、野党が大喜びするはず?

    こちら、野党・労働党のジェレミー・コービン党首

    労働党の中でも左寄り。草の根の支持を受け、予想を覆してリーダーにまで押し上げられた。特に若者の人気が高い。

    でも、労働党の主流派は、コービンが党首では選挙に勝てないと思っている。

    国民投票の直後の週末には、コービンのシャドウ・キャビネット(影の内閣)のメンバーは次々に辞任してしまった。

    党首を辞任するかとみられたコービン。だが、代わりのメンバーを指名し続け、突き進む。

    肝心のEU離脱手続きはどうなったのか?

    キャメロン首相は在任中は第50条の手続きを始めないと明言。次の首相に任せるそう。

    ドイツやフランスの首脳たちが「さっさと出てけ」と言っても、強制することはできない。

    だから、離脱の手続きは、次の首相が決まるまでは始まらないし、決まっても始まらない可能性もある。なので、今はこんな感じ。

    【まとめ】 イギリスは国民投票でEU離脱を選んだ。経済の見通しは不透明。首相は辞任。与党は権力闘争。野党も戦闘状態。脱EUのプランがどこにあるのかわからない。

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