アボカドが食べられなくなる?トランプ関税で絶叫する人たち

    関税は誰が得するの?

    メキシコ国境に壁を築くよう命じる大統領令に署名したトランプ大統領。

    その費用をメキシコに負担させると豪語している。(メキシコ側は拒否)

    スパイサー大統領報道官は1月26日、その財源をほのめかした。「メキシコなどの国の製品に20%の輸入課税をかける」

    これはメキシコ側が壁代を払うってこと? だが、専門家は疑問を呈した。「アメリカの消費者に費用を払わせようとするものだ」

    貿易問題に詳しいエドワード・アルデン氏はCNNに語った。企業が関税アップ分を価格に転嫁したら、結局はアメリカの消費者が高い商品を買うはめになる、というロジックだ。

    関税のニュースを聞いたアメリカ人は絶叫した。「アボカドが値上がりして、食べられなくなる!」

    「アボカドみたいな欠かせないものに20%も払わないよ」

    Trump's 20% increase on Mex. imports is outrageous. Seriously @POTUS @realDonaldTrump? I'm not paying 20% more for… https://t.co/ZSC5nUljJh

    「アボカドがキャビア並みになっちゃう」

    Trump is adding a 20% tax on all goods from Mexico.. AVOCADOS are the new CAVIAR

    「アボカドとデモクラシーがなくなっちゃうなんて、さみしくなるよ」

    「さよなら、ワカモレ」

    ワカモレは、アボカドを野菜や香辛料と一緒につぶしたディップのこと。

    米国際開発庁によると、アボカドの輸入元はメキシコが1位。2013年には市場の89%を占めた。小売り価格は2011年の高いときでも1個180円ほど(1.6ドル)だった。

    米国のアボカドの消費量は右肩上がり。「アボカドはこんなに人気。(関税の提案は)トランプ大統領の人気に良い影響はないかも」

    #BuildTheWall with a 20% import tax from mexico = pricey #guacamole. Maybe not a good idea for Trump popularity giv… https://t.co/xV11Rjiojl

    ワシントンポスト紙は2015年「アメリカ人はアボガドに恋している」と伝えている。

    「チポトレからワカモレがなくなる。これはマジで、メキシコ貿易をめぐる最初の政治的暴動になるだろう」

    This will seriously become the first locus of political outrage over Mexican trade: guacamole shortages at Chipotle.

    チポトレはメキシコ料理の人気ファストフード・チェーン。

    壁の費用をアボカド関税だけでまかなうなら、アメリカ人は何個のアボカドを食べなきゃいけないのだろう。ワシントンポスト紙は真面目に答えた。「250億個です」

    America could need to buy 25 billion avocados so Mexico can pay for the wall https://t.co/wlTe3vVDON

    共和党のリンジー・グラハム上院議員は🍻や🍸を憂いた。「コロナビール、テキーラ、マルガリータのコスト増につながる政策提案は、まったくもって悪い考え。ムーチョ悲しい」

    Simply put, any policy proposal which drives up costs of Corona, tequila, or margaritas is a big-time bad idea. Mucho Sad. (2)

    「アボカドのジョークは別にしても、いまは1月、食料品店の農産物はすべてメキシコ産。野菜や果物への課税は、住民の健康の危機だよ」

    Avocado jokes aside, it's January, all the produce at the grocery store is from Mexico. A tax on veggies and fruit is a public health crisis

    スパイサー報道官は後に「20%関税は一つの選択肢にすぎない」と火消しに走った。