インドのムンバイを拠点とする写真家、ジェイ・ワインスタインは2013年、ある男に目を留めた。その男はあまりにも威圧的だったので、ワインスタインは写真を撮るつもりはなかった。しかし、男は自分からワインスタインに近づき、シャッターボタンを押してくれと頼んできた。
「私は『笑って』と、大声で言いました。すると、彼は一変しました。顔はあたたかみを放ち、眼にはユーモアがあふれました。私は見逃していたのです。彼の姿勢すら、柔らかくなっていました」と、ワインスタインはFacebookの投稿に書いている。
その出来事から3年の間、ワインスタインは、インド、ネパール、オーストラリアのあらゆる場所で見知らぬ人たちに微笑むように頼んできだ。写真シリーズ「So I Asked Them To Smile」(私は彼らに笑って、と頼んだ)のためだ。


「このプロジェクトはミニマルであるように意図しています。そこから何を受け取るかは、みる人にゆだねられています」と、ワインスタインはBuzzFeedに語った。


「プロジェクトの目的は、見知らぬ人を見つめる時の気持ちのあり方を、再形成することです。微笑みによって、憶測が変化するさまを知ってほしいのです」


「写真を見ていると、普段自分で思っているよりも、私たちはお互いに似ていることが分かってきます」


「もし私たちみんなが、言語や宗教、国、年齢、ジェンダーを超えて、微笑みに同じように応えることができたなら。そこには、私たち全員にとって、何か重要な答えがある気がします」


このシリーズの写真はFacebook、Instagram、プロジェクトのウェブサイトでみることができる。
