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Amazonレビューのステマを見破れ 「星5一極集中型」や変な日本語は要注意

星の数より分布とレビュー数に注目!

AmazonでiPhoneの充電ケーブルを探していたら、ヤバイ商品を発見しました。

3本セットで1099円って随分安いなと思ったんですが、「ヤバイ」っていうのはそういう意味じゃないんです。

商品説明のところに《この商品は、サイヤ人が販売し、Amazon.co.jp が発送します》って書かれてたんですよ。

マジかよ! 悟空は意外と商才ありそうだけど、ベジータにはちょっとハードル高いんじゃ…。
Amazonの画面より

マジかよ! 悟空は意外と商才ありそうだけど、ベジータにはちょっとハードル高いんじゃ…。

誇り高き戦闘民族が…

あの誇り高き戦闘民族サイヤ人が、iPhoneのケーブルを販売…。ヤバすぎません?

買うしかないっしょ!と速攻ポチりかけたのですが、ネットショッピングに焦りは禁物。こういう時こそ頭を冷やさなければ。

そこで商品説明を熟読。でも、なーんか日本語がおかしいんですよね。

《コードに柔軟性を持たせ、絡みにくて断線しにくて、環境保護とともに、健康にも優しいです》

環境保護はともかく、健康関係なくない!?

《1年以内、全額払い戻すか、新しい代品を提供する。気をつけてくださいNON-○○売り手の偽物!》※○○はブランド名

そのうえ、なんかカタコトだし。

星5つが92%だけど…

…怪しい。レビュー欄も見てみよう。

聞いたことのないメーカーのわりに、全部で206件もレビューが! 星5つが92%を占め、トータルでも4.3の高評価。「Amazon's Choice」なんていうマークまでついています。

なんだか誇らしげな「Amazon's Choice」マーク
Amazonの画面より

なんだか誇らしげな「Amazon's Choice」マーク

「Amazon's Choice」って何だろうと思ったら、説明欄にこんな風に書かれていました。

《Amazon's Choice は、すぐに発送ができて、評価が高く、お求めやすい価格の商品をおすすめします》

つまり、Amazonのお墨付きということ? やっぱり買っちゃっていいのかな…。

日本語になってない

いやいやいや、安心するのはまだ早い! レビューを隅から隅まで読み漁ると、出るわ出るわ、怪しいレビューがわんさか。

まず、タイトルが意味不明なもの。

《すが品質も、iPone付属、ブルからか》

《純正より長、純正よりは、いアイテム》

《これしかな、てすごく安、ススメです》

日本語の体をなしてない。怖い。

マルの位置がおかしい

次に、句点の位置がおかしいもの。文章の最後になぜか数行分の空白をはさんで「マル」がくる。しかも、同じ体裁のレビューがいくつも連続しています。

怖い怖い怖い。いったい何が言いたいの??
Amazonの画面より

怖い怖い怖い。いったい何が言いたいの??

文末の変な余韻、いらないから! 本当に人間が書いてるのか、不安に駆られるバグりっぷりです。

「ねつ造」「虚偽」指摘の声も

試しに星1つのレビューをのぞいてみると、疑問や批判の声が渦巻いていました。

《恐らくレビュー全てねつ造です。変な日本語だし》

《レビューが明らかに違和感を感じるものが多く、恐らく文章自動生成により作成された虚偽のレビューだと思われる》

《1ヶ月で3本とも使えなくなりました》

《2ヶ月でコード内が断線して使い物にならなくなった》

全部で189件もある星5レビューに比べれば、星1は9件とわずかではありますが、内容はいずれも辛辣。品質や耐久性への不満も散見されます。

『家電批評』編集部に直撃!

商品レビューは本来、第三者の客観的な評価を反映すべきもの。買い物の重要な判断基準です。もしレビューが「汚染」されているとしたら、いったい何を信じればいいのでしょうか。

怪しいAmazonレビューの見破り方を聞くべく、過去にAmazonレビューについての特集を組んだこともある『家電批評』(晋遊舎)の門を叩きました。

取材に応じてくれたのは編集部の松下泰斗さん。今年2月号で「アマゾンレビュー戦線異常アリ」という記事を担当した、「レビュー読み」のエキスパートです。

『家電批評』編集部の松下泰斗さん
Ryosuke Kamba / BuzzFeed

『家電批評』編集部の松下泰斗さん

弱小企業の「苦肉の策」

――怪しいAmazonレビューが多い商品は。

スマホの周辺機器やヘッドホンなどのデジタルガジェットが多いですね。お金のない中国系企業がレビューでステマをやっているケースが目立ちます。

お金がある大手はYouTubeなどで普通に広告を打つ。チマチマとレビューを書くという方法は、実はあまり効率がよくありません。

まっとうな手段で広告を打てない会社が、苦肉の策でこういうやり方をするわけです。

レビューの「数」に着目を

――消費者の側はどんなところに注意したらいいですか。

聞いたこともないメーカーなのに、レビュー数が多い時は要注意です。無名メーカーのありふれた製品に、大量のレビューがつくことはまずない。ヤラセかもしれません。

あとは日本語がおかしいもの。機械翻訳を使っている可能性がある。レビュー中で意味なく写真を使っているものも怪しい。

レビューの総数に対して、「Amazonで購入」が極端に少ないものに関しても注意した方がいいでしょう。

「聞いたこともないメーカーなのに、レビュー数が多い時は要注意です」
Ryosuke Kamba / BuzzFeed

「聞いたこともないメーカーなのに、レビュー数が多い時は要注意です」

――確かにサイヤ人も「すべてのレビュー」だと206件あるのに、「Amazonで購入のみ」に限定したら、一気に22件まで激減してしまいました。ほかにステマの特徴は。

レビュアー名の欄を見て、日本人と思しき名前がフルネームで入っていたら気をつけてください。

こうしたレビューを実名で書く人はそう多くない。業者側が「それっぽい」名前をつくっている可能性があります。

星の数より「分布」が大事

――星は多い方がいいのでしょうか。

星は見ない方がいいですよ。星の数よりも「分布」に注目してください。

――分布というと?

「星5一極集中型」はアウトですね。この分布は有名メーカーの製品でもまずお目にかかれません。

サイヤ人はまさしく「星5一極集中型」だった
Amazonの画面より

サイヤ人はまさしく「星5一極集中型」だった

――(サイヤ人、アウトじゃん…)なるほど、なるほど。

それから、星5と星1が同程度に多い「C字型」は、何らかの初期不良の可能性があります。

星5も星1も多いC字型
Amazonの画面より

星5も星1も多いC字型

――逆に、これなら安心という分布はありますか。

星5の次に星4が続く「F字型」が、一番美しい、自然な分布ですね。

安心?の「F字型」
Amazonの画面より

安心?の「F字型」

とはいえ、こういった分布はおおまかな傾向にすぎません。あくまで指標のひとつとして考えていただければ。

ただ、よほど無名なメーカーでなければ、そこまでステマを警戒しなくても大丈夫ですよ。

続くイタチごっこ

――レビューを使ったステマの手口は巧妙化しているのでしょうか。

だんだんと日本語がマシになってきてはいますね。レビュアー名も少し前は日本人名が多かったですが、よりリアルな名称に変わってきました。

先ほど「星5一極集中型」は要注意だと言いましたが、メーカー側も学習しているので、今後はわざと星4を混ぜて「F字型」に寄せる業者も出てくるかもしれません。

Amazon側も放置しているわけではなく、対策はしているものの、イタチごっこになっているのが実情です。

「怪しいな」と思ったら、検索やSNSなどAmazon以外の手段でも調べてみてください。アップル製品の周辺機器の場合、MFiという認証があるかどうかも参考になりますよ。

BuzzFeed JapanNews

Ryosuke Kambaに連絡する メールアドレス:ryosuke.kamba@buzzfeed.com.

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