『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が、公開1ヶ月で観客動員1750万人、興行収入233億円を突破した。

主題歌『炎(ほむら)』を歌うLiSAは、人生に迷っていた20代に母親から贈られたある言葉をいまも大切にしているという。
生きていることがつらい、しんどい…。打ち沈んでいた彼女の肩を叩き、背中を押してくれた母のメッセージを明かした。
「今日もいい日だ」の深い意味

――LiSAさんが大切にしている言葉や哲学があれば、教えてください。
母からもらった言葉で、私がずっと掲げているものに「今日もいい日だ」という言葉があります。
私自身、ネガティブな性格だったので、毎日生きてるのがつらいな、しんどいなって口にしていた時期があったんですけど。その時に母が言ったんです。
「99%嫌なことがあっても、絶対に1個はいいことがある。特別じゃなくても、いいことがあるから。その1個を探して、今日に花丸をつけて。『今日もいい日だ』って言って眠りなさい」
人生に迷った日々

――すごい名言。
そこからですね、私が前向きにいろんな言葉を発信するようになったのは。そう言って私に託してくれたので、楽しいことを見つけて生きていこう、と思えるようになりました。
――いつごろの話ですか。
東京に出てくる前なので、20歳ぐらいですかね。
高校卒業してフリーターになって、さまよっていた時期。自分の道をどういう風に生きていこうか、迷っていたんですね。
「花丸」をつけられるように

――1%があれば、なんとか前を向いてやっていける。丸でも二重丸でもなくて花丸っていうのもいいですね。
そうですね。「一生懸命生きた今日を、なかったことにしちゃいけない」ということなんだと思います。
どんなにつらかった経験でも、必ず力になっていく。
一生懸命生きた今日を「最悪だったな」っていう今日にしちゃいけない。そういう意味も含めての「いいことを見つけて、花丸を打ちなさい」っていう教えなんだと思います。
消せない夢
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LiSA 『紅蓮華』 -MUSiC CLiP YouTube EDIT ver.-
――テレビアニメ版主題歌の『紅蓮華』にも《消せない夢》という歌詞がありますが、LiSAさんにとっての《消せない夢》は?
ライブでみんなに会いたい。
いまはこういう状況でライブができませんが、自分にとってライブはすごく大切な活動のひとつなので。一番身近な、かなえたい夢ですね。
コロナと葛藤

――無観客の配信ライブや、観客数を絞ってのライブなど様々な試行錯誤がされていますが、新型コロナウイルスの感染状況もあって、なかなか先の見通しが立ちづらいですよね。
そうですね。やっぱり、人が入ったうえでの最高潮を知ってしまっているので…。
みんなに「静かにしてください」と伝えることも含めて、それが果たして私のライブの形として正しいんだろうかと自問自答しています。
どこまでいったら自分のライブができるようになるかな? それが許せるかな?っていう葛藤はありますね。
おばあちゃんになっても

――より遠い将来の夢や展望はありますか。
歌い続けたいです。みんなと遊び続けたい。
特に私の楽曲は音が高くて速いものが多いので、おばあちゃんになっても歌い続けられるように、準備をしておきたいなと思います。
――おばあちゃんになっても『紅蓮華』や『炎』を歌ってほしいです。
ありがとうございます!

〈LiSA〉 6月24日生まれ。岐阜県出身。2011年、ミニアルバム『Letters to U』でソロデビュー。数々のアニメ主題歌を手がけ、2019年末にはアニメ『鬼滅の刃』の主題歌『紅蓮華』で、NHK紅白歌合戦出場を果たした。今年10月14日に最新アルバム『LEO-NiNE』をリリース。同時リリースのシングル『炎』は、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の主題歌として大ヒット。各種音楽チャートで1位を飾り、55冠を達成した。
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編あらすじ
