10月30日(金)公開の映画『とんかつDJアゲ太郎』(二宮健監督)で、ライバル役として共演する北村匠海と伊藤健太郎。
プライベートでも刺激し合える親友同士だという2人の関係性を、伊藤が語った。
リアルに仲良し

匠海とはリアルに仲良しです。プライベートで遊んだり、会ったりする時間の方が長いぐらいだったので、一緒に仕事できるのはうれしかったですね。
――売れ始める前の17~18歳ぐらいから切磋琢磨してきたそうですね。
はい。僕的には匠海は(自分より)全然、前にいってるイメージでした。もちろん、悔しい思いもありました。
でも、一緒に頑張ってきてる感覚がすごくあって。だから、こうやって一緒にお芝居できて、うれしかったです。
「戦友」への尊敬

――伊藤さん演じる屋敷蔵人は気鋭のDJ。とんかつ店の3代目で「とんかつDJ」を目指すアゲ太郎のライバルです。実際の北村さんとも刺激しあえる友人・ライバル関係と言っていいのでしょうか。
そう思います。戦友的な部分もあれば、お互いに刺激し合える仲でもある。僕にないものをたくさん持ってる人なので、そこは尊敬できますね。
――「自分にはないな」と思うのはどんなところですか。
皆さんもご存じのとおりの、ミュージシャンとしての顔だったり(北村さんはダンスロックバンド「DISH//」のリーダー)。あと、カメラも。写真撮るのがすごい上手なんですよ。
そういう一面も、すごく多才だなと思って。すべてをちゃんと極めてる。それぞれしっかりやってるのを見ると、すごいなと思います。
映画とは正反対

――北村さんは北村さんで、伊藤さんを「うらやましい」と思っている部分もあるのでは。
取材とかで言ってくれてたりしますけど、僕からしたら「全然、匠海の方が」って思っちゃいます。
――熱くなりやすくて一直線のアゲ太郎とクールな屋敷は対照的なキャラクターですが、実際のお2人の性格はいかがですか。
逆だと思いますね。
匠海の方はクールまではいかないですけど、あんまりどんちゃん騒ぎっていうタイプではないですから。
どっちかというと自分の方が、「わー!」みたいな。前に出たがるタイプだとは思います。
直してほしいところは…

――普段アガっているのは伊藤さんの方?
僕ですね。匠海は静かにアガってる感じ。
――静かに、じゅわじゅわ〜っと(笑) そんな北村さんの好きなところと、「ちょっとここは直してほしいな」っていうところ、ひとつずつ教えてください。
好きなところは、いっぱいあります。一番は匠海の生まれた「地元での自分自身」みたいなものを、すごく大切にしているところです。
芸能活動をしている「俳優・ミュージシャン北村匠海」という部分ももちろん大切なんですけど、そうじゃない部分をいまだに持っている。僕の地元の友達とも仲良くしてくれますし。

――「直してほしいところ」を強いてあげるなら?
何だろうな…。
僕のことを知り過ぎているがゆえに、悩んだ時のアドバイスとかが的確すぎて困ります。仕事以外でもいろんな話をしてるので。
「そう、それ、そうなんだよね。……すみませんでした!」みたいなことになっちゃう。
――ぐうの音も出ない(笑)
そうそう。言い返せないくらいに知っちゃってるんで、僕のこと。それは若干、困りますね(笑)

〈伊藤健太郎〉 1997年生まれ、東京都出身。モデルを経て、2014年にテレビドラマ『昼顔』(フジテレビ系)で俳優デビュー。近年、ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)や連続テレビ小説『スカーレット』(NHK)など、話題作に出演。映画『コーヒーが冷めないうちに』で、2019年の日本アカデミー賞の新人俳優賞と話題賞を受賞した。今年も映画『今日から俺は!! 劇場版』『弱虫ペダル』など出演作が相次いで公開され、注目を集めている。