「誰も私を助けてくれない」空港で2か月間も暮らす男性がいる

    彼は救いを求めて訴えかけている。

    シリア人のハサン・アルコンタルさん(36歳)は、シリアの首都ダマスカスから約100km南にある小さな町の出身だ。

    Hassan al Kontar

    アルコンタルさんは2018年3月から現在まで、マレーシアのクアラルンプール国際空港に住んでいる。彼はBuzzFeed Newsに対して、「今日で何日目になるか、もう数えるのをやめた。無意味に感じたから」と語った。

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    なぜ彼は空港で足止めを食っているのか。その理由を世間に知らせるため、自身の体験をつぶやき、動画を投稿している。

    Like the rest of the normal people, I have some good days and bad days Today is not one of my finest days😶 مثل باقي الأشخاص الطبيعيين بالحياة لدي ايام جيدة وأيام سيئة 😒 #syrian_stuck_at_airport #mystory_Hassan #airport_is_my_home #سوري_عالق_بمطار_كوالالمبور_الدولي https://t.co/O2taN6CsbZ

    「世間の多くの人と同様に、私にとって良い日もあれば悪い日もある。今日が私の人生最良の日のうちに入らないことは確かだ」

    「目覚めた時、2種類の問題に直面する」とアルコンタルさん。彼が寝ている場所がこちら。

    Hassan al Kontar / BuzzFeed News

    「洗濯が大変だ。シャワーを浴びるには、障害者用トイレを使う。ここを使う人はそう多くはいないからだ。ようやく清潔な服が手に入ったので、最初の1か月よりはましになったが、一時はあまりに汚くて、臭いが気になって眠れなかった」

    食事は、マレーシアの航空会社エアアジアが毎日提供している。彼は現在、エアアジアのターミナルにいる。

    Hassan al Kontar / BuzzFeed News

    アルコンタルさんによると、エアアジアが毎日の食事を提供してくれるそうだ。

    「毎日、同じことの繰り返しだ。食事も同じ。時おり、2~3日に1回は、気分転換のためにハンバーガーを1個買う」

    「1杯のコーヒーですら、手に入れるのには苦労する。ここにはレストランやコーヒーショップはないから、トイレや床の掃除をしている作業員に頼んで、買ってきてもらわなければならない。それには1時間~数時間かかることもある」

    BuzzFeed Newsは、エアアジアのコメントを求めて連絡をとっている。

    アルコンタルさんが歩いて移動できるのはここまで。搭乗券がないので、チェックポイントの中には入れないし、空港の外にも出られない。

    Hassan al-Kontar / BuzzFeed News

    アルコンタルさんの見ている世界がこれだ。彼は毎朝ここに座っている。「だんだんと希望を失ってきた。助けてくれる人は誰もいない」と話す。

    Hassan al-Kontar / BuzzFeed News

    BuzzFeed Newsは、マレーシアのさまざまな空港を運営する企業「マレーシア・エアポーツ」にも取材を申し込んでいる。

    なぜこのような事態になったのか。アルコンタルさんはこう説明を始めた。「人生の中で、そんなことが問題になるとは思わないような小さなことが、突然大きな問題になってしまうんだ」。

    Hassan al Kontar

    ことの起こりは2011年、シリアで内戦が勃発した時のことだ。

    アルコンタルさんは当時、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビにいて、保険のマーケティングマネージャーとして働いていた。パスポートの有効期限が切れてしまったが、シリアで軍役についた経験がなかったので、新しいパスポートを手に入れることができず、彼は一夜にして、事実上の不法移民となってしまった。シリアには徴兵制度がある。

    「合法的なビザが得られないので、その後は太陽光発電所でパートで働いた。おかげでその分野の専門家になれたよ」

    しかし、2017年、パスポートを更新しようとした時に、アルコンタルさんはUAE当局に身柄を拘束されてしまった。関係者はアルコンタルさんに「UAEを出国して、シリアか、マレーシアになら行ける」と言った。マレーシアは、到着して入国する際にビザが必要ではない数少ない国のひとつだ。

    ここから先が複雑だ。アルコンタルさんは、貯金をほぼ全部使って、エクアドル行きのフライトを予約しようとした。エクアドルはシリア難民を受け入れており、滞在への道もある。

    「だが、トルコ航空が私の搭乗を認めず、最後の最後でチケットはキャンセルされた」

    その次は、到着時にビザを持つシリア難民を事実上受け入れるもうひとつの国、カンボジアに飛ぼうとした。だが、この時に立ちはだかったのはカンボジア当局だった。

    「プノンペン・ポスト」紙の記事によると、カンボジア政府はアルコンタルさんの入国を拒否し、難民はある「要件」を満たさなければならないと語ったが、その条件は不明瞭だったそうだ。

    そこでアルコンタルさんは、飛行機に乗せられマレーシアに送り返された。

    「またここで足止めを食っている」

    BuzzFeed Newsはトルコ航空にも取材を申し込んでいる。

    アルコンタルさんは、シリアの何もかもが恋しいと言う。「生きている人も、死んだ人も、すべてが恋しい」。

    アルコンタルさんは仕事でUAEに行った2008年12月から、ずっと家族に会っていない。「家族は安全だ。彼らにも彼らの解決すべき問題があるが、私のことを心配しているだろう」と話す。

    「2011年からは、新しいタイプの人種差別に直面するようになった。宗教や肌の色はもはや関係なくて、シリア人かシリア人でないかの問題だ。貧富関係なく、シリア人全体の問題になっている」

    BuzzFeed News

    アルコンタルさんは希望を捨てずにいようとしているが、選択肢は限られている。別の国へ行くにはビザが必要だし、マレーシアに一時滞在するにもビザが必要になる。

    最悪のシナリオだと、シリアに送還され、1度も軍役についていないという理由で投獄される可能性がある。

    「彼らは私に、軍に入って戦うことを強要するだろう……その前に、いつ終わるともしれない尋問を受けることになるだろう」

    この記事は英語から翻訳されました。
    翻訳:藤原聡美/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan

    BuzzFeed JapanNews

    Rose Troup Buchanan is a reporter for BuzzFeed News and is based in London.

    Contact Rose Troup Buchanan at Rose.Buchanan@BuzzFeed.com.

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