アメリカ国歌が流れると……観客席から大ブーイング→カナダで相次ぐ事態、動画が拡散

    カナダで反トランプ感情が高まっている。NBAやNHLなどアメリカのチームと対戦する各種スポーツイベントで、米国歌斉唱の際に大きなブーイングが起きる事態が相次いでいる。

    カナダで開催されるスポーツイベントで、アメリカ国歌斉唱時にブーイングが相次いでいる。

    背景には、ドナルド・トランプ氏が第47代米大統領に就任して以来、カナダで高まっている反米感情がある。

    トランプ大統領は、カナダからアメリカへの輸入品には25%の関税を課す大統領令に署名した。昨年12月にはトランプ氏が「カナダをアメリカの51番目の州に」と発言、世論調査によるとカナダ国民の9割が反対している。

    2月2日、トロントでNBAトロント・ラプターズ対ロサンゼルス・クリッパーズ戦が開催された。

    試合前、アメリカの国歌斉唱で大規模なブーイングが起きている。

    The US anthem gets booed at the Raptors game. Never seen this before. pic.twitter.com/HDipiMs9fW

    — William Lou (@william_lou) February 2, 2025
    Twitter: @william_lou

    同日バンクーバーで開催されたNHL(ナショナルホッケーリーグ)のバンクーバー・カナックス対デトロイト・レッドウィングス戦でも、同様の場面が見られた。

    Some serious booing of the US anthem at the Canucks game pic.twitter.com/ypuYsM2nRH

    — Gav 🇨🇦 (@oakridge604) February 3, 2025
    Twitter: @oakridge604

    AP通信によると、その前日もオタワやカルガリーで開催されたNFLの試合で同じ現象が起きたという。

    アメリカのチームが対戦相手の試合では、ほぼ毎回ブーイングの嵐だ。

    ラプターズの試合でアメリカ国歌を歌っていたのは15歳の少女で、「彼女に非はない」「スポーツに政治を持ち込むな」とブーイング行為を批判する意見もある。

    モントリオールでは、2月12日からNHL4カ国対抗(1次リーグ)が開催されている。

    試合後の会見で、カナダチームのコーチ、ジョン・クーパーは、対アメリカ戦でブーイングをしないよう求めた

    「ブーイングする代わりに、素晴らしいホッケーの試合に声援を送ってほしい」と述べている。

    ところが2月15日のカナダ対アメリカ戦で、「国歌斉唱を尊重するよう」会場でアナウンスがあったにもかかわらず、観客席からはブーイングの嵐が起きた。

    American national anthem booed loudly from beginning to end at Bell Centre before Canada vs. USA 4 Nations Face-Off game. pic.twitter.com/Efq5Y6OTxI

    — Stu Cowan (@StuCowan1) February 16, 2025
    Twitter: @StuCowan1

    結果は、3対1でアメリカの勝利。カナダのドリュー・ダウティ選手は、「もちろん何が起きているか知っているし、カナダ人のいら立ちも理解できる」としたうえで、「国家みたいなものは尊重するべきだと思う」と、ブーイングに反対の立場を示した

    アメリカのコナー・ヘレビュク選手は、ブーイングを「気にしていない」と語る。

    「カナダの人々には言論の自由があります」

    「ブーイングは、私にとって特に何の意味も持ちません。好きにしたらいい。個人的に、私は(普段)ブーイングをしませんけどね」

    一連のブーイングブームについて、カナダ人ジャーナリスト、ピーター・クテンブルワーがCBCの取材に答えた。今後カナダで、「類を見ない愛国心の表現を目撃することになる」と彼は分析している。

    カナダ人はあまり自己主張が強くなく、「この種の愛国主義に慣れていない」と前置きしつつ「非常に強力な隣国の妨害を恐れている」と語った。

    「私たちは、祖国への献身と愛情を表現する場を求めています。(ブーイング)その方法であり、必要な行為です」