美大生が卒業制作として、あるお菓子の包み紙で作ったドレスが、Twitterで注目を集めています。
何の商品が使われているか、写真から想像してみてください。
ヒントは、まわりのパウダーが特徴的で、思わず食べる手が止まらない、ロングセラーお菓子です!
作品はこちら。しっかりした形で、ヨーロッパの舞踏会で着られていそうな雰囲気です!

近くで見ると…。このオレンジの包み紙に、見覚えはありませんか?

正解は「ハッピーターン」です。
あの小さな包み紙をドレスに仕上げるなんて…。大量のハッピーターンをどう用意したのでしょうか。作品の背景が気になりますね。
制作者のハッピーターン愛
制作したのきょさん(@noky03)は、大学でメディア芸術を学び、立体作品やアニメーション、実写映像など、あらゆる表現に取り組んできました。
服飾系は専攻していませんが、今回のドレスを仕立てた理由をこう説明します。
「私はハッピーターンが大好きで、味はもちろんのこと、包み紙の『ハッピー王国のヒミツ』を読むことやラッキー包み紙を探すことも楽しみ方の1つだと考えています。
しかし、一般的には包み紙に目もくれることなく、ゴミとして捨てられることが多い印象を受けます。
そこで、ドレスという豪華でインパクトのある形にすることによって、少しでも鑑賞者に、包み紙に注目していただけるのではないかと考え、素材として制作いたしました」
ドレス『幸服』ができるまで
使用されているのは、約4000個分のハッピーターン!約150袋分の量です。
のきょさんが食べた分もありますが、たくさんの人に協力してもらって集めたといいます。

制作は「とにかく地道な作業の連続でした」と振り返ります。
「食べ終わった後の包み紙をそのまま使用できないので、1枚1枚キャンディー包装を広げて洗い、ベタつきを取るのが大変でした。
また、服飾系の知識は全く持ち合わせていないため、ドレスの形に仕上げることに試行錯誤を繰り返しました」
ドレスの名前は「幸服」。2020年の4月に作り始め、約9カ月かけて完成させました。
制作過程の苦労と込められた気持ちを考えると、とても重みを感じる名前です…。
作品があらゆる人に伝わった
1月18日に写真をTwitterに投稿すると、「ハッピーターンの袋がこんなハッピーなドレスに…!??色合いもフォルムもとっても素敵です!」「好きを極めた作品、素敵です!」といったコメントが寄せられました。
「コロナ禍で作品の展示もままならない中、写真という形ではありますが、多くの方に卒業制作を見ていただけて誠に光栄です。
また、今回の反響によって『ハッピーターン』がお菓子として身近で、知名度が高いと改めて実感いたしました。この先も末永く愛される商品であってほしいと願っております」
反響は製造会社の亀田製菓さんにも伝わりました。
ハッピーターンの包み紙4,000枚で作ってくださった世界にたった一つのドレス✨✨ その名も「幸服」だそう🥰 作品を見ているだけで幸せな気分につつまれました🌟 のきょ様(@noky03)ありがとうございました✨ #ハッピーターン https://t.co/qzCvNXKgFZ
最後に、「『幸服』はハッピーターンの包み紙だからこそ完成出来た作品であり、誠に感謝申し上げます。学生生活の締めくくりに、最大のハッピーをありがとうございました!」と、ハッピーターンや亀田製菓さんへの感謝の気持ちを言葉にしました。