ウソだろ…!? 美大生がつくった「石のお寿司」がリアルすぎて歯が折れそう

    ある美術大学生が卒業制作として「石だけで」お寿司をつくりました。Twitterで公開すると、大きな話題に。

    「本物のお寿司じゃないの!?すごい!!」「Amazing…」と、Twitterから国内外で話題となった作品があります。

    ある美術大学生が、新型コロナで「(卒業制作展に)なかなか来れないと思うのでここで見て貰えたら嬉しい」と、「石だけでつくったお寿司」を公開。すると3.6万を超えるリツイートと13.5万超えの「いいね」が集まりました。

    作品には、驚くべき秘密がありました。

    整然と並んでいる石のお寿司。脱帽です…!

    制作したのは、美大で立体アートを専攻している、はま(@ha_ma_73)さんです。

    色合いとツヤが美しい寿司ネタたちが並んでいますね。なんとこれは着色料を使っていない、石だけの色なんです。

    基本的には様々な色の石を削って色を出していました。ですが思ったものにならなかった場合は色々な石の粉を調合し、生み出しました。

    改めて見ても、石の色だなんて信じられない…!

    石を見つけるには時間がかかり、探して見つけてつくる、探して見つけてつくるの繰り返しだったので、制作には2年ほどかかったといいます。

    それでも石を選んだのは、こんな魅力があるからです。

    「石が持つ永久的な力と自然がつくった柄や色に惹かれました。また、一つつくるともう一つとたくさんの種類を集めたくなったからです」

    写真を拡大すると…?

    よく見ると、魚だけではなく人の指や脳といった「人の体」がお寿司に乗っていることに気がつきます。テーマには食品ロスが絡んでいます。

    「私たちが命を頂いているということを人体に繋げて、人にとって身近にし、シャリの上に乗せることで、命を食べるという行為がどういうことなのかを表現しました」

    はまさんは鮮魚を扱うアルバイトをしています。食品を詰めたり、まるまる1本の魚を捌いて柵(大きめの切り身)にしたりという内容です。

    「閉店間際になると売れ残りを一つの大きなバケツに入れて、翌朝処理のトラックに持って行って貰います。捨てておいてと頼まれる度に、同じ生きていた生き物なのにどうしてこんなにも軽く扱われるのだろうという疑問が巡り巡って」テーマになりました。

    はまさんは作品を通して食品ロスという問題を意識してもらい、「食べる時にいただきます、という気持ちを少しでも大切にしてもらえたら」と願っています。

    作品を卒業制作として展示した五美大展はコロナで例年よりも来客数が減ってしまいました。それでも、「こうしてSNSで反響をもらえたことは自信になりましたし、自分が今までやってきたことを見てもらえたのはとても嬉しいです」と前を向いています。