在宅勤務初挑戦の人へ。
新型コロナウイルスの影響で在宅での勤務が推奨されているいま。
いつもとは違う環境下での業務に体調を崩す人も、中にはいるかもしれません。
そんな中、「在宅歴30年の漫画家が、在宅心がけを描いてみました」【初心者編】と綴ったツイートが注目を集めました。
在宅に心がけが……?しかも初級編……?いったいどんな内容なのかというと……?
「換気と室温」

「陽に当たる」

「水分補給と排泄」

「運動と休憩」

BuzzFeedはこの「在宅心がけ」を描いた、漫画家の芳崎せいむさんを取材しました。
「もともと漫画家というのはこもりっきりで作業する時間が多く、私も多忙な時期は2週間、家から出られない、などという不健康なことはざらでした」
今回緊急事態宣言を受けて、あらためて家から出ないようにしていたという芳崎さん。「仕事で出られない時とはまた違った負荷を感じた」と語ります。
「かなり在宅慣れしている自分でもけっこう大変なのだから、通勤の方がいきなり自分の家で『仕事』というものをしなければいけなくなるというのは人によっては意外と大変でしょう。そのことを記事にしたいと数日間考えを練っていたところ、若い社会人の方の身体の不調の話を聞いて、実際に描いた次第です」
「本来まったくマメな性分ではないので、その私でも最低限やっておかないとまずいよ、という崖っぷちのライフハックを紹介させていただきました」
もともとは、この春からの社会人の方や、独身のひとり暮らしの方に届けば、と今回の作品を描いたのだと話します。
その上で、Twitterにアップしたところ……?
「主婦の方が自分の答え合わせのように読んでくださったり、社会人をしながら絵や小説を手がけている若い方がそちらの作業で共感してくださったりして、私自身の思いを越えて受け止めていただけたことが大変ありがたいです」
実際に30年間、在宅勤務をしていて、体調を崩された経験を聞いてみると…?
「心身ともに調子を崩したことは、20代の終りにありました」
「不器用な人間なので、自分のメンテナンスをする、という意識と技術がまったく欠けていたのだと思います」
その時に何をして治していったのか聞くとこのような答えが。
「散歩が非常に効果的でした。よく川べりの土手で高村薫の小説を読んでいました」
最後にTwitterで【初級編】と書いてある理由を聞いてみました。
「初級というのは『ほぼ全ての人間にあてはまる普遍的なライン』という意味で、何年も在宅仕事をなさっている方なら、みなさん身につけていらっしゃると思います。ここをクリアしないと、早晩身体をこわしてしまうので」
「中級は、おそらく個別に変化する部分なのではないかと思います。人それぞれの好みや状況の条件で変わってくるというか……。ですから、ご自分自身の『より快適な在宅作業』を追及していただければと思います」
「上級は……少し考えたのですが、『翔んで埼玉』のようなアイデアになってしまうので止めておきます」
「『自分で自分に優しくする』ということは、一時の享楽とはまた違った、ゆるやかだけれども確実な快感がある、ということに目覚めていただけたらうれしいです」