Twitterで「さかなのおにいさん」の存在がじわじわと話題になっています。
注目を集める秘密は生態を解説した、わかりやすい4枚の画像。
私たちが慣れ親しんできた魚の「知らなかった」を端的に教えてくれるのです。
「おにいさん」の名前はさかなのおにいさん かわちゃん(本名:川田一輝)さん。BuzzFeedは話を聞きました。
……とその前に、最近11万以上のいいねを集め、注目を集めたホホジロザメの解説を見てみましょう。
水族館などで見たことのある、ホホジロザメ。実は生まれるまでがかなりハードなのです。

真っ暗闇の中生まれるサメたち。右も左もわかりません。

胎内で生まれてから、どろどろした壁をなめて育ち……

時には兄弟を食べて……

そんな過酷な環境を経て、やっと外に出ることが許されるのです。

他にもタコの生態や……
フグなどについても4コマで描いています。
どうしてかわちゃんさんは、さかなについて発信するようになったのでしょうか。
BuzzFeedに「実は昔、歌のお兄さんになりたかった」のだと明かします。
過去に「ハモネプ」という音楽番組に出演するなど、音楽活動をしていたという彼。結局歌の道は諦めたと話します。
しかし「声を使って人に喜んで欲しい」という思いからラジオDJやテレビのMCの仕事に就いたといいます。
「その中で小さい頃から変わらず好きだった魚の魅力を話してきました。その中で歌のお兄さん・体操のお兄さん…その横に『さかなのおにいさん』が居てもいいのでは!?と名乗りはじめました」
子どもたちにイベントを始めたのは2018年の夏のこと。
「もっと興味持ってもらうために2019年の1月からイラストを描き始めました」
毎回どうやって描くさかなを選んでいるのか尋ねてみると……?
「寝る前にさかなの本や図鑑を見るのが好きなので(心は小学2年生です)そこから『へぇー!』となる面白いネタを見つけて書いています」
「見た目の可愛さで描いたりもしますが、4コマはオチ重視です。関西人なので……」
今まで描いてきたのは、さかな4コマやあいうえお順にさかなトリビアを五十音描いたもの、さかなクイズ、全国の水族館をイラスト紹介したもの。
どれも知っていて役に立ちそうな情報ばかりです。
「知らなかった!」と思わずにはいられない、さかなの生態。情報をどうやって集めているのかについては……?
「昔はネットの記事などを参考にすることもあったのですが、間違いが多いことに気付きました。最近はちゃんと学術的に保証されてるものを選び、確認するようにしています」
「基本的には図鑑やさかな・釣りの解説本、水産関係のフリーペーパーも面白いです。能登からさかな文化を発信している『Fのさかな』というフリーペーパーは僕もファンの一人です」
最後に、日々さかなについて発信する理由を聞くと「僕は海を綺麗にしたくてさかなのイラストを描いています」と話します。
「前に水族園のラジオ番組をやっていたときに『子どもが魚を好きになって、潮干狩りの時にゴミも拾ってきてくれました』というメールをいただきました」
そんな声を目にして、環境に興味を持ってもらうことで、さかながいる海をわざわざ汚したくないと少しでも思ってもらえると嬉しいのだそう。
「さかなクンさんや色んな詳しい方がいらっしゃる中、僕ができるのは興味の入り口をつくることだと思っています」