大好きな息子へ。これからもっと一緒に居られるようにお父さんは考えた。
会社は「古い体質がまだ残っていて、育児の大変さがイメージされ難い」と話す、1児のお父さん。今まで機能していなかったリモートワークを利用できるように、自ら働きかけました。
子育てをしながら働く大変さ、想像できますか?

働くことにも一生懸命だし、育児にも積極的に参加する。
女性だけでなく、男性にもそうした人が増えてきました。
ただ、仕事と育児を両立させたいのに、職場の理解がなかなか得られずに苦しんでいる男性もいます。
そうした人たちがいる中、あるお父さんは、育児の負担が妻に偏りがちだった状況を改善したいと、自ら会社に働きかけました。
すると、それまで機能していなかった制度を利用できるようになったそうです。
そのことをTwitterで紹介すると、ユーザーたちから絶賛され、祝福の声がたくさん寄せられています。
製造業の仕事をしているnannanさんは、1児のお父さん。妻や2歳の息子のために、会社からリモートワークの許可を得たのです。
やっと…リモートの…申請が…通った!! 通勤往復4時間から…解放される!! 保育園のお迎えに…間に合う!! 子と一緒に夕飯食べられる!! 子と一緒にお風呂入れる!! 寝かし付けも出来る!! お父さん…頑張ったよ…っ!
ちなみにこのツイートをしたのも、帰宅途中の電車でのこと。
あまりの嬉しさに、リモートワークの申請が通った日の帰宅途中、電車でツイートしたといいます。
会社は「古い体質がまだ残っていて、育児の大変さがイメージされ難い」とBuzzFeed Newsに話します。
職業柄、女性が少ないこともあって「男性社会」なのだそうです。
そもそも、どうしてリモートワークを切望していたのでしょうか。nannanさんは言います。
「帰宅時間が遅く、育児の出来る時間を確保できなかったからです」

「長男が2017年に生まれてからはフレックス制度を利用しています。ですが、朝8時に登園後、2時間かけ通勤。10時に出社、仮に定時で19時に退社しても帰宅が21時です」
「だから、子どもの寝かし付けを妨げてしまう。その問題を解決するためにリモートを導入したいと考えました」
では、「古い体質が残る」会社をどのように説得したのでしょうか。

育児と家事の負担が妻に偏りがちになったのは、子どもが生まれてから1年ほど経った頃。妻が育休から職場復帰した時期だったそうです。
nannanさんはその問題を解決したいと考え、行動に移し始めました。
「社内規定や資料を探したところ、リモートの規定を見つけました。しかし、2018年当時は、申請条件を満たしていませんでした」
「その1年後にやっと条件を満たし、上司と何度か面談。最初は『そんな制度あったの?』という反応で、一筋縄にはいかないなと気づいたのです」
そこで、自分の業務の棚降ろしをしたほか、自身が所属する部門で運用する際の注意点やフローを資料にまとめるなどし、面談を何度も繰り返しました。
そして、2020年1月、努力が実って最終的な承認がおりました。
「最大週2日までという条件付き」ながら、待ちに待った決定でした。
現在は、リモートワークの開始に向けて、準備を進めているということです。
どうしてリモートワークが簡単には認められなかったのでしょうか。
聞いてみるとこのように答えました。
「業務管理ができない、Face to Faceの会話ができない、効率が落ちると思われていることが、挙げられると思います。また、今まで本気でやりたいと思って行動した人が、社内にいなかったこともあるかと思います」
「社内にはおそらく『リモートしたら楽でいいな』って思っている人がたくさんいると思うんです。でも、やらないんです。普段の業務をしながら、制度の情報集めたり、上司に掛け合ったりするのは、とても労力が必要ですから」
先ほど紹介したnannanさんのTwitterのリプ欄には……
「ご家族の時間が増えますように」「なんだかこっちまで嬉しくなりました!」など、たくさんのコメントが。nannanさんおめでとうございます🙌