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はじめはアンチコメに悩んだけど…。漫画家の「忘れてはいけない」匿名ユーザーからの学び。

匿名ユーザーからのアンチコメントで、困った経験のある人に読んでほしい漫画があります。

匿名ユーザーからのコメント、実は2パターンいて…。

「SNSでマンガを描き始めて感じたこと」と題された2枚の漫画があります。

コニシナツコさん(@natsukoni81)がTwitterに匿名アカウントからの批判コメントにまつわる思いを投稿したところ、「なるほど〜と思う事がいっぱいでした」「勉強になる漫画」「同じジャンルや物事が好きだとしても、ベクトルと熱量も違ったりしますもんね」と、共感のコメントが寄せられています。

ストーリーは、コニシさんが自身へのアンチコメントをSNSで目にする場面から始まりますーー。

SNSに漫画を投稿すると、たびたび寄せられていたアンチコメント。

はじめの頃は、批判をするのであれば、所属やプロフィールを明かしてほしいと思っていました。

しかし、だんだんと慣れてくると同時に、ひとつの気づきがありました。

それは、悪意を含んでいる攻撃的な意見と、自分のスタンスと正反対の意見を混同して考えていたということでした。

匿名だからこそ叶うこともあるのではないかーー?

その最たる例が、ユーザー同士で素直に反対意見を伝え合えることなのではないかと考えたそう。

なぜかというと、コニシさん自身が本音を言うことに苦手意識があるから。

だからこそ、漫画に対して率直な意見をもらえることは喜ばしいことだと綴っています。

BuzzFeedは投稿者に話を聞きました。

なっちゃん(コニシナツコ)さんのTwitterより / Via Twitter: @natsukoni81

「SNSに上げた漫画がだんだんと直接の知り合い以外の方にも読んでいただけるようになって、ポジティブではない反応も目にするようになっていきました」

さまざまな人に作品を見てもらうようになると、否定的な意見が寄せられることも。そうしたコメントを見るたびに、自分自身を否定されているように感じていたといいます。

「(寄せられたコメントが)怖くて、じっくり読むのも避けていました。でも状況に慣れてきたこともあり、落ち着いて読んでみると、その人たちの考えは、私が漫画で表現したかったことと違うだけだなと感じるようになりました」

「どうやら、私の漫画は、問いを投げかけるタイプのものが多いようでいただく感想もさまざまです。でも、これだけSNS上で人の意見が分かれるということは、実はリアルの場でも『相当みんな違う考えを持っているんだろうな』『それは意識しておかなくちゃいけないことだな』と気が付き、漫画に残しておこうと思ったんです」

ついでに今Twitterで更新中の『しのぶのコップ』も読んでってください❗️(1/3)

なっちゃん(コニシナツコ)さんのTwitterより / Via Twitter: @natsukoni81

コニシさんは次第に意見や価値観の違いを「面白い」と感じられるようになったといいます。

そして、SNSの中で匿名で言っていることこそが、その人の本音なのではないか?と考えるまでになりました。

「SNS上では自分の価値観とは違った意見を多く目にしますが、リアルの場ではそこまで感じないなと思ったんです。もちろん、反対意見や私とは違う考えを言ってくれる人もいますが、SNSほど顕著ではないと思っています」

「仕事などの必要な場では言うけれども、それ以外のシチュエーションでは、わざわざ本人に対してネガティブな意見を伝える人は少ないんじゃないかと思います。私自身も漫画の中で描いているように、苦手です」

「匿名が故に言動が行き過ぎてしまって、人を傷つけてしまうこともありますが、匿名だからこそ正直な考えを言えて、それが他者との違いを知るきっかけになるのなら、匿名でのやり取りも悪くないなと思いました」

なっちゃん(コニシナツコ)さんのTwitterより / Via Twitter: @natsukoni81

コニシさんは普段から、ものすごく考え込むタイプなんだとか。特に人間関係で起きたことは「なんでこうなったのか?」と原因究明に努めがちなんだそう。

「『考え過ぎじゃない?』と言われて悩んだこともあるのですが、いつもぐるぐる考えていたことをマンガで表現してみたら、多くの人に読んでもらえるようになって、共感してもらったり、意見をもらえたりするようになりました。今後も、そういったことをマンガで表現していけたらと思っています」