今年200杯以上のラーメンを食べた彼が選んだ、最高の1杯がこれ。

    「レンタル二郎食べる人」こと清水くんに2020年、至極の一杯を聞いてみた。

    年間200杯以上をたいらげる彼の「最高の1杯」はどこのお店?

    Twitter上で「レンタル二郎食べる人」として活動する清水くんをご存知でしょうか。

    2020年1月末に「1人で入りにくい、初めてでルールが分からない、食べっぷりを見たい、寂しい等、の場面でご利用ください」とツイートし、話題になりました。

    以後、たくさんの人の初二郎や、二郎ライフに同行しています。

    普段は早稲田大学に通い、柔道部で活躍。その傍ら、西早稲田駅の近くにあるラーメン屋さんでアルバイトをしたり、食べ歩いたラーメンの感想を140字ぴったりでツイートしたり...。ラーメンへの熱量は半端ではありません。

    2020年も残りわずかです。今年、食べたラーメンの中で至極の1杯を尋ねてみました。

    今年一番美味しかったラーメンは「9月1日の午後2時頃に食べたラーメン二郎 三田本店での1杯」

    Reona Hisamatsu/BuzzFeed

    清水くんは今年、例年以上に多くのラーメンと対面しました。

    「今年はひょんなことから始めてしまった『レンタル二郎』としての活動もあり、ラーメン二郎や二郎系のラーメンだけで200杯近く、いただきました。その他にも1杯1万円のラーメンや、煮干し系や家系、お洒落な変わり種のラーメンなども食べました」

    「かなり悩みましたが……」と言いながら、「今年一番」だと選んだのがラーメン二郎 三田本店のラーメンでした。ここは、依頼者さんに何度も同行し、1人でもたくさん食べに行ったお店です。

    その中で、9月1日に食べた1杯の感動は、とりわけ凄まじかったそうです。

    「いつもは、Twitterに140字ぴったりの感想文を投稿していますが、140字で表現するのが難しいほどでした」

    着丼したのは、いつも通りの見た目の1杯。でも...?

    清水くん提供写真

    「その日は、太陽がやや隠れ、心地のよい風が吹いていました。3つの出入口がある三田本店の店内には涼しい風が吹き抜けていて熱々のラーメンを食べるにはちょうどいい気温でした」

    午前中は部活やトレーニングで目一杯、体を動かしていました。三田本店のラーメンを想像するだけでよだれが出そうなほど、お腹の空いたベストコンディションだったのです。

    着丼したのは、親しみのあるいつも通りの見た目のラーメンでした。

    アブラが、いきいきとしたヤサイの上に乗り、キラキラ輝くのです。でも......?

    「一口食べてみると、体に電流が走りました」

    清水くん提供写真

    「涼しい風に撫でられて、やや固まりかけていたアブラは、口の中の体温でじわじわと溶けて口全体に旨味が広がります」

    「そのアブラをまとったシャキシャキとクタクタの間の絶妙なヤサイの食感がお腹と脳を呼び覚まして、ウォームアップから今日は一味違うことを確信しました」

    そして、口に含んだスープは、ややあっさり目かと思いきや、しっかりとオイリーさを感じさせました。

    「初めて三田本店を食べた時の感覚が蘇った」。当時の感動をそう振り返ります。

    「頭から全身に被っても、まったく苦じゃないくらいドタイプのスープと遭遇してしまったのです。さらに、豚は、脂身と赤身のメリハリがしっかりしていて、ブリンとしてジューシーで最高な通称『神豚』。その豚の味わいを最大限に引き出す絶妙な分厚さに切られていました」

    麺はというと、つるっとしていて、デロデロした柔らかさ。スープがよく染み込み、箸が止まらなかったそうです。

    「(麺をすするスピードが)加速する勢いを緩めない熱すぎない絶妙な温度。涼しい風が吹き抜ける本店は、自然をも味方につけるのかと驚愕しました」

    1番を決めるのは難しい

    清水くん提供写真

    清水くんにも、もちろんお気に入りの店舗があります。ただ、「一番美味しい店舗は?」といった質問は、少し困ってしまうのだとか。

    それぞれのラーメンがオンリーワンだからこそ、答えようがないのです。特に、ラーメン二郎については、こう語ります。

    「行く時々によって変わる微々たる味の変動がとても楽しく、今日はどんな1杯を提供していただけるのかといつもワクワクします」

    「ヤサイの盛り付け方、豚の切り方やサイズもそれぞれ。行く時々で提供される一杯一杯が違う表情をしています。二度と同じラーメンを食べることはできないと考えると、目の前に現れる一杯とは、一期一会の関係です」

    なぜジロリアンたちが、二郎を愛すのか。こうした楽しさに魅了されているのではないかと分析します。

    「味に変動があるからこそ、二郎の美味しさの上限は底知れません。いつ、なんどき最高・最強の一杯と出くわすかわかりません。言わばギャンブル的な要素が他の食事にはない二郎の魅力なのかな、と個人的に思っています」

    「しかも、負けや損がないだけでなく、大当たりがでなくても、基本的に当たりは約束されているような感じですね」