あるものを見せると秘密の入り口に通されるーー。
恵比寿に所在する2つの顔を持ったカフェが注目を集めています。
その名も「JANAI COFFEE」です。
来年を目処にコーヒーのマンガを描こうと、さまざまなお店に訪問している、漫画家兼デザイナーの男性がお店の様子を描いた4ページの漫画があります。
いったいどんな漫画かというと。
見かけは普通の「ジャナイコーヒー」。実は仕掛け付きのカフェなのだ。そのギミックとは。
実はスパイ映画のような世界がそこにはある。
コーヒー屋の仮面をかぶったバーは1920年代のアメリカの禁酒文化が生み出した「スピークイージー」。
ひとしきり美味しいお酒を嗜んだあとには、なんと……?
BuzzFeedは漫画を描いたホリプーさんに話を聞きました。
足を運んだ理由について、毎日豆を挽いてコーヒーを愛飲する中で「編集者でコルクの代表をしている佐渡島さんと、いずれコーヒーのマンガを描こうと話していた」と語ります。
「現時点では設定やキャラなど殆どが未確定のものですが、まずは自分がコーヒーをいれたり、コーヒー屋に行った時の思いをマンガ、イラスト、写真で記録していました」
お店を訪問して「これはマンガにした時とても映えるだろうなぁと思った」と話します。
「共同代表者の明円卓さんがテーブル近くにいらっしゃったときに僕から『マンガにしてもいいですか?』とお聞きしました。そのあと、店内の写真を何枚か撮らせて頂いて、後日漫画にしました」
投稿したところ、明円さんからコメントが。「涙が出るほどうれしい事件が起きました」。
やはり、お店にはたくさんの感動がつまっていたと語ります。
「コーヒー屋からバーに切り替わった瞬間、壁についた照明ロゴがバッと目に飛び込んでくるのですが、その瞬間にほぼ確実に声がでます。マンガには『わぁ…』と書きましたが、あれはそのまま言いましたから」
「日常から非日常に突如ワープしたようなワクワク感や、テーマパークなどで味わうような高揚感を、都内のカフェで味わえるというのはすごく楽しいです。そのあと緊張させずに店員さんが優しく接してくださるのもワクワクを持続させてくれる良い雰囲気だなと感じました」
特にユニークだと思ったポイントは、最後に渡されるカップだといいます。
「『コーヒー屋から出てきた人が何も持っていなかったらおかしいですよね。表向きはコーヒー屋ですから…』と店のロゴが入ったカップを持たせてくれたのです」
その時の店員さんの顔が印象に残っているのだと話します。
「少年みたいなイタズラ顔でした。僕が店員さんだったら、あの瞬間たぶん一番楽しいだろうな、と」
来店を通して、将来活かしたい点があったといいます。
「スピークイージーという禁酒法時代の文化については今回JANAI COFFEEを訪れるまで知らなかったのですが、そのままマンガの舞台設定としても面白そうですよね」
「謎を解いて入店するところから店を出るところまで一貫してお客さんを酔わせてくれる演出に遊び心とエンタメ性が詰まっていました。この『楽しませよう!』という心は作り手として刺激をもらいますね」