• medicaljp badge

「うつらない、大丈夫って認識が広がるといいなぁ」。尋常性白斑を患う女性のある日のこと。

あなたが思っているよりも、尋常性白斑の患者数は多いかもしれない。

あゆ姐さん(@jajajiioyuayu)がTwitterで「これうつらないから大丈夫だよ」と、自身の病気について投稿したところ、1.9万回以上リツイートされ、5.3万回を超える「いいね」が集まりました。

リプライ欄では「自分もです。よくヤケドと間違われて心配されます」「アトピーでさえ無知な人はうつるって思ってますからね」など、同じような体験をしている人からの声や、病気が広く知られることを願う人からの反響が、集まっています。

彼女が患っている病気とは、尋常性白斑というものです。

あゆ姐さんがTwitterに投稿したのは、こんなツイートでした。

電車乗ってる時につり革持ってて横にズレた後、隣の人が私が使ってたつり革使おうとした時に私の手をすごい目で見てからウエットティッシュとアルコールで拭いてから使ってたの。

気持ち悪いの見せてごめんね、でもこれうつらないから大丈夫だよ!

大丈夫だって認識が広がるといいなぁ…#尋常性白斑

日本皮膚科学会によると、尋常性白斑とは以下のような病気なのだそう。

尋常性白斑とは皮膚の基底層に分布するメラノサイト(色素細胞)が何らかの原因で減少・消失する後天性の病気です。

メラノサイト(色素細胞)は紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素を産生しますが、その減少、消失により皮膚の色が白く抜けていきます。

同会の尋常性白斑診療ガイドラインによれば、人種差はあるものの全人口の約0.5~1%が罹患しているといわれるとのことです。

どんな思いでツイートしたのか。BuzzFeedは投稿者に話を聞きました。

今回のツイートで誤解されたく無いのが、まずそのつり革の方の事を酷い奴だ!と言いたい訳ではない事 知らない方からしたらうつるかもしれん、なんやあれは?と不安になるのは仕方ない事やと思うから。 今回の事で色んな人にこれは尋常性白斑って病名でうつるものじゃないよ!っていうのを伝えたかった

あゆ姐@配信・視聴ᵃⁿᵈヲタ垢さんのTwitterより / Via Twitter: @jajajiioyuayu

30代前半だというあゆ姐さん。接客業が大好きで、現在は2つのお仕事を掛け持ちしています。

そんな彼女の病気が発覚したのは、中学2年生のときでした。

「右膝の下5cm辺りに、カサブタがめくれた後にちょっと白くなるような物が出来ました。『こんな所に怪我したかな?』と不思議に思っていたのですが、忘れた頃にまた見てみたら、500円玉くらいの大きさに広がっていて、ビックリして母親と一緒に病院に行きました」

ある時までは、病気のことを疎ましく思っていたんだとか。当時を振り返り、このように話します。

「完全に(白斑が)コンプレックスで常に人の目が気になり、肌を晒すのが本当に嫌でした。季節と関係なく、出来るだけ長袖を着て手袋をしたり、手がすっぽり隠れる程の服を着たりしていました。だんだん広がってくる白斑に、ただただ恐怖を抱いていました」

しかし、短期留学先で出会った人の言葉がきっかけで捉え方は180度変わりました。

それと私は今この病気をコンプレックスだとは殆ど思っていない事 短期留学した時に出会った人達に「あゆのその手凄くクールだね!」「アートみたいでめっちゃ素敵!」って褒めてもらえて私の個性だと思えた事。まだ偏見の目は沢山あるけどこれが今の私だしマイコーやウィニーと同じ✨って感じです!

あゆ姐@配信・視聴ᵃⁿᵈヲタ垢さんのTwitterより / Via Twitter: @jajajiioyuayu

実は、あのマイケル・ジャクソンやウィニー・ハーロウも尋常性白斑を患った有名人で知られています。

留学先でかけられた言葉によって、現在ではこの病気をポジティブに受け止めるようになったといいます。

「これも自分の個性だと捉えています。同じ白斑の方がいても広がり方が違うので、自分だけの模様、自分だけのデザイン!と思っています」

「完全に広がったら広がったで『めっちゃ色白やねん!いいやろ?』って自慢するつもりです(笑)」

投稿後、気がついたこともあるんだとか。

ちなみに足首にはスヌーピーが住んでおります(੭ ᐕ)੭w #尋常性白斑

あゆ姐@配信・視聴ᵃⁿᵈヲタ垢さんのTwitterより / Via Twitter: @jajajiioyuayu

「違った皮膚病でも同じような経験をされて辛い思いをされている方がたくさんいた事に驚き、考えさせられました」

「はじめはフォロワーさんや、そのお友達くらいに広まって認知してもらえたら嬉しいなぁ……程度に思っていました」

「実際に、これだけの方にコメントやいいねをいただけるとは思っておらず、さらにほとんどのコメントがあたたかかったので、とても嬉しかったです」