パレスチナ自治区ガザとイスラエルで一体何が? 写真でみる「現地の今」

    対立が激化しているイスラエルとパレスチナ自治区ガザの武装勢力。ロケット弾による爆撃で多くの民間人が犠牲になっている。今回は写真で現地の実態を振り返る。

    パレスチナ自治区ガザの武装勢力とイスラエルの衝突が激化の一途をたどっている。

    ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが5月10日、イスラエル側に向けロケット弾を発射した。これに対し、イスラエル軍はガザ地区への爆撃を開始し、多くの民間人が犠牲になっている。

    ガザ地区での死者数は子どもを含む103人に上る。イスラエルでは、民間人ら7人が死亡した。さらに事態が悪化することが懸念されている。


    今回の交戦激化の原因ともなった、「パレスチナ人立ち退き問題」。

    東エルサレムのシェイクジャラ地区で、複数のパレスチナ人家族が暮らす土地の権利をユダヤ人側が主張した。イスラエル法廷がユダヤ人を支持したことで、パレスチナ人による抗議デモの動きが広がり、イスラエル警察との衝突も多発した。

    5月10日午前、イスラエルの治安当局がデモを弾圧した際、数百人のパレスチナ人が負傷した。これに対し、イスラム組織ハマスがイスラエル側に向けロケット弾を発射し、事態は激化した。

    国際人権NGO「アムネスティ・インターナショナル」は、イスラエル治安部隊によるデモ参加者への暴力を含む弾圧を非難した。

    国連のグテーレス事務総長は、今回の交戦について「イスラエルの治安部隊は、最大限の自制心を持ち、力の使い方を調整しなければならない」と話した上で、「ロケット弾や迫撃砲を、イスラエルの人口密集地に向けて無差別に発射することは容認できない」と述べた。

    イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「イスラム組織ハマスは、自分たちの攻撃に対して非常に重い代償を払ってきたし、これからも払うことになる」と発表した。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:オリファント・ジャズミン