最近、とあるシリーズ漫画がTwitterで話題になっています。
こ、これはこのお店の商品じゃないです…。 #しんぱいいぬ

すっごい心配性www
でも、この気持ちめちゃくちゃ分かるわ〜!!
この“心配性な犬”を書いたのは、漫画家のやじまけんじさん。
「しんぱいいぬ」をはじめとする、日常ほっこり系漫画を多く手がけています。
読者からは「あるある」「その気持ち分かる」など共感の声が寄せられています。
この「しんぱいいぬ」について、作者のやじまけんじさんにお話を伺いました!

ーー心配性の「しんぱいいぬ」といつもどっしり構えている「とささん」が見た目も中身もとってもかわいいです!これらのキャラクターはどんなところから生まれたのでしょうか?
この2頭のキャラクターは、ほとんどいつも僕が考えてることの一部から生まれました。
僕は心配性というほどではないと思うのですが、ちょっとしたことが気になってしまうことがあります。
例えば、コンビニで買った飲み物を袋に入れずに持っていて、別の店に入る時など「あいつウチの店の飲み物勝手に飲んでるよ」って思われたらどうしよう、などと気になってしまいます。
そういったちょっとした不安を誇張して描いたのがしんぱいいぬというキャラクターだと思っています。
とささん、よく抱擁力がある、というようなコメントをいただくこともあるんですが抱擁力がある、というよりは気にしていない、といった方が近いのかも知れないと思っています。
僕自身、奥さんに全然気にしないよね、などと言われることがあるのでそういった面を美化して強調したものだと思います笑
しんぱいいぬのように変わった子に対しても、こうであれ、ああしろ、と押し付けたりしない、キャラクターでいて欲しいと思ってます。

ーーTwitter上では「可愛すぎてやばい」「ツボだわ」と大人気なしんぱいいぬシリーズ。漫画が投稿されるたびに多くのコメントが寄せられていますがどのように感じていますか?
僕は可愛いというよりも「わかる」とか「ウケる」みたいな気持ちが多いだろう、と思って描いてたのでこれは可愛いに入るんだ、と最初は意外に思いました。
しんぱいちゃん、などと親しみを込めて呼んでもらうと自分の生んだものとはいえ、キャラクターという他者になっているので、とっても嬉しいですが、なんだか不思議な気持ちです。
しんぱいいぬに対して話しかけてくれるようなコメントに関しては僕が返信すると「子供への質問に先に答える親」みたいにならないか心配です。

ーーしんぱいいぬの漫画は読むと「あるある〜!こんな心配しちゃう…。」とすごく共感してしまうんですが、ネタやストーリーはどのように考えているのでしょうか?
ネタは、日常生活を振り返って、「こういうことがあったら怖いな、しんぱいになるな」と思うことをちょっと極端に描いています。
例えば僕はスズメバチがめちゃくちゃ怖くて、秋になると怖くて山にはいけないし、ちょっと大きめ単2電池くらいのものが飛んでるとすごく驚きます。
一度、怖さを理屈で分解しようと思ってスズメバチの本を読んで生体を学んだんですが、知れば知るほど怖くなってしまったんです。
(※普通のミツバチやアシナガバチは刺すと毒嚢と一緒に内臓が出て死んでしまうのでなかなか刺さないんですが、スズメバチは無制限に刺せるし、しかも毒がタンパク質を破壊する毒で、針先からかかるだけで肌に穴が開いたり溶けたりするらしいんですよ、怖くないですか。ちなみに刺されたことはないです。)
で、これはもう刺された時の痛みをシミュレートするしかないな、と思ったので、その感情をしんぱいいぬにも描きました。
スズメバチに刺された痛みをシミュレートするためにとささんに「殴ってほしい」と頼むエピソードがそれです。

ーー「しんぱいいぬ」「とささん」とは別に、くまの「コッペくん」は最近名前がつけられたようですが、「コッペくん」が誕生したきっかけなどあればぜひ教えて下さい。
そもそもの描き初めは2年ほど前に、僕が10年近いブランクを超えてマンガを再開したばかりの頃、4コママンガとして描き始めたものだったんです。
「4コマなら描けそう」という安易な気持ちと、当時漫画家のキューライス先生が描かれていた“ネコノヒー“をみて「俺もこうやって4コマ描いてグッズにしてもらうんだ」みたいな軽い気持ちで始めました。
僕は今コルクの編集者の佐渡島さんにマンガを見てもらっていて、今もコッペくんの長編連載に向けてマンガを見てもらっています。
最初はコッペくんは「くまちゃん」という何ものでもない名前だったんですが、これだと多くのファンに愛してもらえない、ちゃんとした名前をつけた方がいい、とアドバイスをもらって考えました。
ーーやじまさんが所属しているレーベル「コルクインディーズ」から8月31日に漫画「コッペくんとしんぱいいぬ」を出版予定とのことですが、書籍化が決まったとき、どのような気持ちでしたか?
書籍を出してもらう、ということ自体は実は僕はそんなにこだわりがないんです。
なのでネットベースで活動していくこれからの漫画家として一緒に挑戦できるコルクさんと活動したいと思えました。
書籍が出る事実よりも、コルクの方や前田デザイン室の方やそのほかにも色んな人が書籍を出すためにデザインや編集や写植などのために時間を使ってくれてることが嬉しかったです。

ーー漫画の見所、おすすめポイントなどがあればぜひ教えてください。
僕は今、コルクの佐渡島さんにしっかり編集をしてもらってマンガを描いていますが、ここに載ってるマンガは編集してもらう前に描いていたものです。
なので、この漫画をこれからの漫画と見比べていって、どのように変化していくか見ていて楽しんでもらいたいです。
ーーやじまさんは今後どのような漫画を描いていきたいですか?
僕自身、漫画家としての大きなテーマというものがまだ見つかっていないので身近なテーマを書きながら少しずつ大きなテーマににじり寄っていこう、と思っています。
表現の面でいえば、動物の他にいずれは人間の出てくる漫画も描きたいと思っています。
やじまさんの描く「しんぱいいぬ」には他にもたくさんの“心配シーン”が登場します。

第6候補ってwww

毎度冷静なとささんも面白い…。
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