Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、選挙コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカによるデータ不正流用疑惑を受けて、4月に米議会で証言したが、この時、公聴会で完全には答えられない質問については、チームに追って回答させると述べた。

議会は6月11日、そうした質問に対する書面による回答をまとめた大容量の文書を公開した。その回答は、Facebookがユーザーについて大量の情報を記録していることを痛感させるものだった。以下は、Facebookが記録している情報の一部だ。
1. 「コンピュータ、携帯電話、スマートテレビなど、ウェブに接続されたデバイス」および「インターネットサービスプロバイダーや携帯電話事業者」の情報
2. コンピュータ上の「マウスの動作」
3. デバイス上の「アプリ名とファイル名(およびファイルの種類)」
4. Facebookが開いているブラウザウィンドウが「アクティブなのかバッググラウンドなのか」。ならびにアクティビティの日時や頻度、継続時間
5. 「近くにあるWi-Fiのアクセスポイント、ビーコン、携帯電話の基地局」および、ユーザーの位置を三角測量するための「信号の強さ」についての情報(「IPアドレスやWi-Fi接続のような接続情報と、デバイスのGPS信号のような特定の位置情報は、ユーザーの現在地を知るのに役立つ」とフェイスブックは述べている)
6. 「近くにある、または、ネットワーク上にある他のデバイス」についての情報
7. 「バッテリ残量」
8. 「保存領域の空き」
9. インストールされている「プラグイン」
10. 「接続速度」
11. Facebook以外のウェブサイトで「ユーザーが行う購入」
12. 「アドレス帳などの」連絡先情報。および、Androidユーザーについては、「知り合いかもしれないユーザー」を見つける目的で、同期されている場合には「通話記録やSMSのログ履歴」
13. 「Facebookカメラのような機能の利用状況」についての情報(「カメラエフェクトのような機能を提供する目的で、ユーザーが見るカメラの画像を受信してサーバに送り、マスク/フィルタを作成している」とFacebookは説明している)
14. ファイルのメタデータを通じた「写真の位置情報やファイルの作成日」
15. 「GPSの位置情報、カメラ、写真」のようなデバイスの設定を通じた情報
16. 「オンライン・オフライン行動」や、サードパーティのデータプロバイダーからの購入に関する情報
17. 「デバイスIDや、ゲーム、アプリ、ユーザーが利用しているアカウントなどの他の識別子」
18. 「他のユーザーがいつ、写真の共有や写真についてのコメント、メッセージの送信、連絡先情報のアップロードや同期、インポートを行っているか」
Facebookは、ユーザーがFacebookを利用している時や、Facebookがインストールされている他のユーザーのデバイスの近くにいる時、Facebook経由でサードパーティのアプリや他のデバイス(テレビなど)にサインインする時に、ユーザーに関する大量の個人データを収集している。
ウェブサイトやアプリが、マウスの動作や位置などを追跡するのは、かなり一般的だ。
「I'm not a robot(私はロボットではありません)」というチェックボックスを用いたGoogleの「reCAPCHA」認証も、そういう仕組みになっている。
だが、Facebookピクセルという短いJavascriptコードや、サイト上に組み込まれた「いいね!」や「シェア」のボタンを利用して、ユーザーが使用するデバイスや、Facebookにアクセスしていない時に訪問するウェブサイトから収集する情報量の点で、Facebookは独特だ。
デバイスとFacebookにアクセスしていない時のブラウジングに関するこうした情報すべてがFacebookの中枢部に送られる。
議会への書面による回答で、Facebookはデバイスのマイクを利用して会話を聴いているとの説を否定し、「こうしたことを行ったり、同意なしでマイクやカメラからデータを入手したりはしていない」と述べている。
だが、今後そういうことはしないのかどうか、補足質問で尋ねられると、以前の声明に言及して質問をかわした。
この記事は英語から翻訳されました。翻訳:矢倉美登里/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan