奇跡の化粧品があるって思い込んでない? 忘れちゃいけない化粧品との付き合い方。

    長い時間を費やして「奇跡の美容液」を探す必要なんてないんです。

    長い間、私は「毎日のスキンケア10ステップ」とか「これまでのスキンケアの全トレンド」みたいなことを追い求める女の子でした。ときどき排卵期にシミができる以外は、私の肌の調子は良かったのです。とはいえ、入念なお肌のお手入れをしていても、モイスチャライザーがなんなのかも知らず、スクラブを使うのをうっかり忘れるような10代の頃の肌と同じというわけにはいきませんでしたが。

    そんななか、1年前に私は記事執筆のために、とある皮膚科医に会いました。その皮膚科医は私にもっと安くてはるかに少ない商品でできるスキンケア方法を教えてくれました。慎重に選んだ大量の化粧水や美容液よりもよく効いたので、私はそれを続けました。1年後の今でもまだ効果があります。シートマスクも、クレイマスクも、効果な美容液も使っていないのに、ホルモンバランスによる避けられないシミ以外は、1年後の今でも肌の調子は良いのです。


    「壊れていないものを直すな」ということわざを知っていますか? なぜ私たちはそれを自分たちの体、特に肌に当てはめないのでしょう。なぜ私たちはいつも、自分の肌には「欠点」があると思っていて、それに対する特攻薬を必要だと思っているのでしょう。私たちみんなで、「シミができるのは理由があるから。自然な身体機能にすぎないものを治そうとして、お金も時間もたくさん費やす必要なんかない」という革新的なアイデアを受け入れようではありませんか。

    女性は、スキンケア商品のメインターゲットです。そして、ちょっとだけリサーチの時間をとったり、ちょっとだけ新しい商品にお金を費やしたりすれば、肌にとって完璧なお手入れ方法を見つけられ、「きれいな肌の人」という、より高いレベルの存在になれると信じ込まされているんです。でも、そんなものは存在しないんです。それは嘘。こういう風に女性を煽り立てる一方で、男性用のスキンケア商品は、肌に問題があろうとなかろうと関係なく、暴力的に「男性用」とシールが貼られています。そして、男性用は炭が入った洗顔料でも安く売られているのです。

    誘惑に負けてビタミンC美容液を買ってしまったときの思考の流れは、こんな感じでした。たくさんの「これだ! これこそ、私のスキンケアの習慣に足りていないものだったんだ! ビタミンCが秘訣だったんだ!」と主張する記事を読んだのです。その記事を読んだときに、何かを期待していたのか、自分でもわかりません。肌がよくなったときに、自分がどんな姿になるかなんて、はっきり想像できていないんです。単に私は、何かしら改善するのだろうと考えているだけでした。

    なぜか、私たちはみんな、肌というものを肌以上のものとして見せられるのだと考えて行動しているようです。肌に毛穴があったり、ひっきりなしに動くために肌が伸びてシワができりするのは当然のことです。それなのに、私たちはまるで、肌に毛穴がないように、シワがないように見せかけられると思っているんです。私もビタミンC美容液を買い、試しに肌に塗ってみました。最初は温かい感じがしました。ちょっとチクチクするような感じもありました。「ああ、いいね。痛いということは、効いているってことだから」と私は思いました。20分後、肌の反応を見てみました。肌は真っ赤になっていて、触ると熱くなっていました。ビタミンCがどういう働きをするものなのかすら知らなかったのですが、これはおかしいとはっきりわかりました。そこで即座に美容液を洗い落とすと、ありがたいことに肌はいつもの色に戻ったのです。


    私たちのホルモンや臓器、体は流動的なもので、体の全ての部分がその影響を受けています。しみだってそうです。ときにはしみは、ホルモンバランスの悪化や他の問題など、機能悪化のサインにもなります。でも、小さな少数のシミやちょっとした乾燥のせいで人生が終わったりすることなんかはありません。心配する必要はないのです。

    もし、ほとんどいつも肌の調子がいいのであれば、あれこれ変えようとするのはやめましょう。シミの一つや二つは問題ではありません。新しいフェイスマスクに7000円も費やす必要はないんです。それで治ることはありません。そして、永遠にきれいな肌を手に入られるような商品なんて、存在しません。なぜなら、人の体というものはそういうものではないからです。私のようにスキンケア商品を買ったり選んだりするのが趣味で、楽しんでいるのであればやればいいと思います。でも、スキンケア商品選びに疲れ切っていて、最善のお手入れ方法を調べ続けるのはうんざりだと感じるならば、思い出してください。そんなことをやる必要は全くないってことを。まあ、日焼け止めは毎日使った方がいいとは思いますけれどね。(私はもう高価なフェイスマスクを買わないだろうと思いますが、化粧品をすべて信じないというわけではないのです。)

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:フェリックス清香 / 編集:BuzzFeed Japan