サイバーエージェントがテレビ朝日と共同で、ネットのテレビ局「AbemaTV」をオープンした。
しかし、名前が紛らわしい。
同社の既存ブランド「Ameba」ではなく、似ているけどちょっと違う「Abema」なのだ。なんでなんだろう。

AbemaTVという名前に後悔
AbemaTVという名の間寛平感
同社の藤田晋社長のもとにも、「AbemaTVは、なぜAmebaTVじゃないんですか?」という質問が何度も繰り返されたという。ネーミングについてブログでこう綴っている。
「正直言って、半分くらい後悔しています」
「覚えにくい、発音しにくい、間違えやすいの3点セットで、正直自分でもたまに言い間違えてます」
しかしすでに全国CMも始まっており、後戻りは不可能。「圧倒的なものにしてしまえば覚えにくさは関係ないはず。もともとそこがゴールです」と決意を固めたようだ。
「AmebaTV」は使いたくても使えなかった?
じつは2015年11月時点で、投資家向けの質問掲示板にこんな投稿があった。
「新規事業のAmeba TVですが、まったく同名の海外でリリースされたサービスがあります。サービス内容も何となく似ている気がします。商標やビジネスモデルの侵害にはならないか、多少気がかりです」
これに対するサイバーエージェント側の回答は以下のようなものだ。
新規事業として取り組んでおります動画サービスの名称は、「AbemaTV」でございます。
※紛らわしく恐縮ですが、「AmebaTV」ではございません。
サービス提供元の株式会社AbemaTVは、株式会社テレビ朝日と共同で4月16日に設立し、同月に、日本国内における「AbemaTV」の商標権申請を行いました。尚、海外に関しましては先使用主義のため、現状、申請はできません
また、仮に、同名称のサービスが海外にあった場合も、そのサービスが、日本国内で商標を取得していない限り、当社が、他社サービスを侵害していることになりません。
現在、審査中ではございますが、商標上、第三者の権利侵害をしていることはありませんので、ご安心頂けますと幸いです。
藤田社長は「全く新しいものを創るつもりだったので、10年以上やってきたAmebaではなく新しさがほしたかったことと、Amebaの延長であることも伝えたかった」とブログで述べている。
ただ実際は海外で同様のサービスがあるため、「AmebaTV」という名称を使いたくても使えなかった可能性もある。
本当のところをサイバーエージェント広報担当者に聞いた。
UPDATE
広報担当者との一問一答を追記しました。
ーーこのほどAbemaTVがオープンして、「名前が紛らわしい」という声もあるかと思います。社内では認識されていますか。
社内にも伝わっています。藤田自身たまに間違えるくらいですので。AmebaとAbemaでは字面もわかりずらく、SNSでも「Amebaだと思っていた」という声があるのは把握しております。
ただ今回、Abemaという名前のキャラクターも打ち出して、AbemaTVというサービス名称で、きちんと認知向上とユーザー増加を進めていく考えです。
ーーそもそも、なぜAmebaではないのでしょうか。
昨年、サイバーエージェントはロゴとキャラクターを一新しました。そしてAbemaTVもまったく新しいサービスとして立ち上げますので、これまでのブログのイメージが強いAmebaから一新しようという意図になります。
ーー海外にすでにAmebaTVというサービスがあり、ドメインも押さえられているそうです。それは理由ではない?
関係ないですね。