だが、うんこ演算の道のりは苦難の連続だった。Appleからは「うんこ」が嫌われたのか、AppStoreの審査に落ち続け、いまだにAndroid版アプリしか出ていない。発表当時からそれほど話題にもなっておらず、今回のうんこブームにはぜひとも乗っかりたいところだろう。
先日、カヤックの広報担当者からこんなメッセージがきた
「1点ご相談です。御社でうんこ漢字ドリルに関する記事が公開されていますが、うんこ漢字ドリルのヒット以降、弊社にも複数の出版社から出版のオファーをいただいたり、アプリの売上が急増しているのですが、6年前にアプリをリリースした際にAppleから承認がおりなかったことを皮肉って、以下のようなタイトルで、取材いただけないでしょうか」
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Appleに“クソゲー”認定された「うんこ演算」が6年後に“実”を結ぶ「うんこ学習業界」の先駆者・面白法人もドリル出版へ
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「クソゲー」「うんこ」「実」など、いろいろ掛けているのだという。
正直、このタイトル案はめちゃくちゃ微妙だが、わざわざ参考資料として「うんこ演算Q&A」という想定問答集まで持参してくださったことには情熱を感じた。

内容は以下の通りである。質問も回答もカヤック作の、いわゆるエアインタビューだ。
ーーうんこ演算の企画の経緯や狙いについて聞かせてください。
算数が苦手な子どもたちに算数を少しでも好きになってもらう。ただそれだけの純粋な願いです。
「うんこ」と聞くだけでテンションがあがる。だから「うんこ」を使えば子どもたちが苦手としがちな算数も楽しく勉強できるだろうと考えての試みがこの「うんこ演算」です。
「うんこ」を中心に物語風の問題が並びます。
ーー消費者の反応や感想はいかがでしたか。
「簡単かと思ったが難しい」や「意外とちゃんとしている!」など問題に手応えを感じている人が多い印象でした。
ダウンロード数は当時のgoogle play storeの有料アプリでは大健闘だったと記憶しています。
ーーApp Storeで配信できなかった理由は何だとお考えですか。
ユーザに対し不適切なコンテンツを表示していると指摘されリリースできませんでした。
そこで本国の審査担当者に電話しました。
真摯に対応していただき、熱意も理解していただけたと思いますが結果は変わりませんでした。「ウンログ」さんのようにヘルスケア方面のアプリであれば可能性があったかもしれません。
ーーアプリ発表から6年経っていますが、その間の反響などがあれば教えてください。
これ以降、いわゆるうんこにまつわるプロダクトは作成していない弊社ですが、うんこ関連のプロダクトが出るたびに「我々は早すぎたのだ」と社内でひっそりと話題になります。
ーー御社もドリル出版の予定があるそうですが、どんな経緯ですか。
はい、実は複数社からうんこ演算の出版オファーをいただいております。
うんこ漢字ドリルがベストセラーになったことで、子どもたちのテンションを上げるうんこのポテンシャルが世の中が気付いてしまい、弊社のもとにオファーをいただいております。
その点でも、我々は早すぎたのだと思っております。
以上だ。
カヤックにとって、このうんこブームに乗れるかどうかが非常に大事なのはわかった。
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