このあいだ面白いマンガを読みました。

『本日のエンジニアさん 家電のスタートアップ企業・カデーニャカンパニー』というマンガです。
「(たぶん)業界初!」と帯に書いてあるとおり、「ハードウェアスタートアップあるある」という非常に狭いテーマで描かれた、たぶん業界初の作品のようです。

ハードウェアスタートアップとは、ざっくり言うと、家電やガジェットをつくる小さな会社のこと。
このマンガを読むと、そこで働く人たちにはさまざま生態と工夫があって、とても濃い人たちがいるらしいことがわかります。
4コマ漫画の形式でハードウェアスタートアップの日常が描かれており、やや近しい業界の人、例えばIT企業やメーカー、メディア企業に勤めている人には「こういうのあるある!」と楽しめそうです。
特にハードウェアエンジニア、広報、記者といった職種の人にとっては、やたら細かい「あるある」が散りばめられており、ついついニヤリとしてしまうかも。
個人的には「あーこういうエラソーなテレビ局のカメラマンいるよなー」「やたらおっかない新聞記者いるなー」なんて笑ってしまいました。よく作り込まれているなあと思いました。
でもまったく関係ないお仕事をしている人でも大丈夫です。
このマンガは毎回ちょっとした学びや「ふふっ」と笑ってしまうオチがあって、なんだか「社会科見学のノリで楽しめます。
読み終わると、雑貨屋で売ってる小物やガジェット類、自宅にある家電を眺めて、「ああやって作ってたのかなぁ…」なんて想像するようになります。
中国の工場とのやり取り、海外の大規模展示会の裏側、クラウドファンディングのあれこれ、コロナ禍での開発・生産・発表の様子、そしてなによりハードウェアスタートアップで働くみなさんの個性的な面々。
この本で学べることは意外と多かったです。
巻末に取材協力で挙がっているハードウェアスタートアップの皆さんの顔ぶれをみると、この本のリアルさにも納得でした。