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ALS患者に「時間稼ぎですか?」で批判の吉川市役所 襲撃予告で警戒態勢に

ALS患者の訪問調査で問題発言をして批判を浴びている埼玉県の吉川市役所に襲撃予告が届き、市役所庁舎は警戒態勢をとっている。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者が文字盤でコミュニケーション中、市役所職員が「時間稼ぎですか?」と発言して批判を浴びている埼玉県吉川市役所。

報道があった翌日の4月17日朝、同市役所政策室に襲撃予告のメールが届いていたことがわかった。

市役所は埼玉県警吉川警察署に相談。17日は同署員が庁舎内外で警戒に当たった。

また、市役所はホームページと玄関の張り紙で、庁舎を訪れる市民に注意を呼びかけている。

ALS患者への対応が理由かは不明

襲撃予告のメールは17日午前7時19分、市役所政策室のメールアドレスに届いていた。

翌日、吉川市役所を今から襲撃に向かいます。職員の皆様覚悟してお

いてください。

とだけ書かれていた。

同市危機管理課は、「理由は書かれていないので不明で、障がい福祉課のニュースと関連があるのかもわからない」としている。差出人の情報については公表していない。

今回、「時間稼ぎですか?」の発言で問題となっている障がい福祉課の加藤利明課長によると、昨日から同課には批判の電話やメールが殺到しており、17日朝は同課だけでなく他の課の職員も対応に追われる状況だったという。その中で襲撃予告のような内容は把握していない。

加藤課長は、今回の襲撃予告との関連についてのコメントは差し控えたいとしつつ、「大変、重大なことになってしまって、市民の皆様にもご迷惑をおかけして申し訳ない」と話している。

弁護団 「市民の生活に支障を来すことは一切望んでいない」

この襲撃予告について、16日にALS 患者の高田泰洋さんと共に記者会見した吉川市ALS介護保障事件弁護団長の藤岡毅さんは、「関連が疑われるのも避けたいので直接のコメントは差し控えたい」とした上でこう述べた。

「私たちの抗議活動で、市役所の業務が停滞したり、市民の生活に支障を来したりすることは一切望んでいません。高田さんや弁護団は、障害を持つ人も含めて市民のみなさんが気持ちよく生活できることを目指していますので、社会的に見て不快な手段を取ることは断じて避けたいと考えています」