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HPVワクチン紹介する新リーフレットを厚労省が公表 「不安への配慮」求める

(1)HPVワクチンの接種を検討している女子と保護者向け(2)HPVワクチンを受ける女子と保護者向け(3)医療従事者向けの3種類を作成した。

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防するHPVワクチン。厚生労働省は18日、このワクチンに関するリーフレットを改訂し、新しく3種類をホームページに公表した。

新たに作成したのは、(1)HPVワクチンの接種を検討している女子と保護者向け(2)HPVワクチンを受ける女子と保護者向け(3)医療従事者向けの3種類。

2017年12月に開かれたHPVワクチンの安全性を検証する検討会で、これまで蓄積された新たな研究の内容を盛り込み、よりわかりやすく伝えることを目指した。

HPVワクチンについては、打った後に体の痛みやしびれなどの体調不良を訴える声が相次ぎ、公費で打てる「定期接種」でありながら、事実上ストップ状態となっている。

こうした症状について、新たなリーフレットでは次のように説明している。

「機能性身体症状(何らかの身体症状があり、その身体症状に合致する検査上の異常や身体所見が見つからず、原因が特定できない状態)であると考えられる」

「HPVワクチン接種歴のない方においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の『多様な症状』を有する方が一定数存在したこと、が明らかとなっています」

つまり、ワクチンを打っていない人でも、ワクチンを打った人が訴える症状が出ている人がいる、ということだ。

また、厚労省案段階では入っていなかった「前がん病変の減少効果」の報告や、「年間約10,000 人が子宮けいがんにかかり、それにより約2,700人がなくなられるなど重大な疾患となっています」という現状の紹介などが追加された。

さらに、体調不良があった場合の診療ができる協力医療機関の情報も追加した。

親子向けリーフレットには、HPVワクチンの目的や接種後に起こり得る体調不良、ワクチンだけでなく20歳になったら検診も必要ということを理解したか確認するチェック欄を作成。意義やリスクについて理解した上で受けるよう促している。

医療従事者向けには、接種を受ける子供や保護者が、親子向けリーフレットを読んで必要な情報提供を受けたか事前に確認し、不安や疑問がある場合は相談窓口があることを伝えるなど十分なコミュニケーションを図るように求めている。