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ワクチン勝手に混ぜて接種は危険なのか?「混合液には未知の副作用も」

「同時接種」は問題ないのだが...

東京・品川区の小児科クリニックで、男性医師が複数のワクチンを勝手に混ぜて、乳幼児に接種していたことが区の調査で分かった。

誤った方法で接種した可能性があるのは、区に記録が残っている今年4月までの5年間で358人にのぼる。これまで健康被害は報告されていない。

区によると、誤った接種をしていたのは、「ケルビムこどもクリニック」(品川区東五反田)の院長。区の予防接種実施医療機関として登録していたが、本来、別々に打つべきMR(麻疹・風疹)ワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、おたふく風邪ワクチンを混ぜて接種するなどしていた。

保護者から4月に「数種類のワクチンを混ぜて接種していたが大丈夫か」と品川区保健所に問い合わせがあり、区が調査に入って発覚した。

区の調査に対し、接種した男性医師は「何回も注射するのは気の毒だから、保護者の了解を得てやった。医学的には問題ないと思った」と説明している。

2009年4月以来、誤った方法で接種を行っていたという。15年12月にも区民から同様の問い合わせがあり、院長が誤った接種をしていたことを認めたため、区は一時、予防接種実施医療機関の登録を解除。昨年4月に「二度としない」と約束したため再び登録したが、その後も誤った接種方法を続けていた。

区は、該当期間に接種を受けた希望者には、再接種や免疫を十分獲得しているか調べる抗体検査を行う。また、区内の全ての実施医療機関に対し、同様の間違った打ち方をしていないか調査している。

混ぜると性質が変化 未知の副作用も

子供の予防接種に詳しい長崎大学小児科(感染症)の森内浩幸教授によると、同時に複数のワクチンをそれぞれ3センチ以上離れた場所に打つ「同時接種」は問題ないが、あらかじめ混ぜて打つことは、未知の副作用や効果の低下につながる恐れがあるという。

「例えれば、居酒屋でビールやワインや焼酎をそれぞれ飲むのには問題がないと思いますが、あらかじめ全て混ぜてから飲むと全く違う、気持ち悪い飲み物になってしまうようなものです」

「ワクチンは腐るのを防いだり、性質を安定させるために、厳しい成分管理の下、様々な条件を揃えて作られ、膨大な人数の臨床試験(治験)や市販後の調査で安全性や有効性を担保しています。ところが、混ぜると酸性度や浸透圧などに何らかの変化が加わる可能性があり、全くデータのない混合物を使うことになります」

「いくら一人の医師が数百人、数千人の接種経験があったとしても、然るべき手続きを踏んで検証されていない状態で人に打てば何が起こるかの保証はない。薬液のバランスが崩れれば、大多数に問題がないとしても、ある特殊な体質の人には副作用が出る可能性もあり、勝手に混ぜて使うことは絶対に避けなければなりません」

誤って打ったワクチンの種類や問い合わせ先は以下のリンクへ。

品川区内の医療機関で誤った方法で行われていた予防接種について


Naoko Iwanagaに連絡する メールアドレス:naoko.iwanaga@buzzfeed.com.

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