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9価のHPVワクチン承認の審議へ  申請から約5年、子宮頸がんの9割を予防

子宮頸がんの原因となるウイルスへの感染を防ぐHPVワクチンで、日本もようやく9価ワクチンの承認手続きに入る。先進国で日本のみ遅れを取っていた。

厚生労働省は子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染を防ぐHPVワクチンで、9種類の型への感染を防ぐ9価ワクチンについて、薬事承認の審議に入ることを決めた。

薬事・食品衛生審議会医薬品部会を4月に開き、審議を経た上で、厚生労働大臣が承認する。

日本では、子宮頸がんになりやすいハイリスクな16型、18型への感染を防ぐ2価ワクチン(サーバリックス)とその二つの型に加え、良性のイボのような尖圭コンジローマを防ぐ6型、11型も防ぐ4価ワクチン(ガーダシル)しか承認されていなかった。

今回、承認審議に入る9価ワクチンは4価ワクチンがカバーする4つの型に加え、やはりがんになりやすい31、33、45、52、58の5つの型も含めた9つの型への感染を防ぐ。

子宮頸がんの9割を防ぐとして先進国では主流となっていたが、日本でだけ承認が遅れていた。

異例の5年審査 HPVワクチンへの反対運動が影響か?

このワクチンはMSD株式会社が製造販売する「組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン」。

2価や4価のワクチンでは約60〜70%の子宮頸がんを防げるとされているが、9価ワクチンでは約90%近くが防げるとされている。

9価ワクチンは、2014年12月に世界で初めて米国で承認されて以来、2015年2月にカナダで、2015年6月にEUとオーストラリアで承認され、現在では70か国以上で承認されている。

日本では、MSDが2015年7月3日付けで製造販売の承認申請をしていたが、薬の審査としては異例の長さの約5年もかかった。

HPVワクチンは2013年4月以降、小学校6年生から高校1年の女子を対象に、公費でうてる定期接種となっているが、接種直後に体調不良を訴える声が相次ぎ、同年6月には、個別にお知らせを送る「積極的勧奨」を差し控えるように国から自治体に通知が出されている。

その後、安全性や有効性を示す研究が続々と出され、WHOも推奨しているが、日本では反対運動が強く、国と製薬会社を相手取った訴訟が起こされていることも承認の遅れに影響したとみられる。

9価ワクチンについて、日本産科婦人科学会は国に繰り返し早期承認と定期接種化を求めてきた。

現在では海外から輸入した9価ワクチン3回分をうつと、自費で約10万円かかっている。