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清宮選手が入院した「限局性腹膜炎」ってどんな病気?

大型新人の早い回復を祈ります。

日本ハムは3月13日、ドラフト1位の清宮幸太郎選手(内野手)が「限局性腹膜炎」と診断されて入院したと発表しました。

プロ野球オープン戦の日本ハム-DeNA戦で打席に立つ清宮選手(2018年3月10日)
時事通信

プロ野球オープン戦の日本ハム-DeNA戦で打席に立つ清宮選手(2018年3月10日)

日刊スポーツの報道などによると、ここ数日、お腹の倦怠感や鈍痛などの症状を訴えていたそうです。

「限局性腹膜炎」とは聞きなれない病名です。

どんな病気なのでしょうか? 手術は必要なのでしょうか? 何より、清宮選手は大丈夫なのか心配です。

BuzzFeed Japan Medicalは国際医療福祉大学三田病院救急部長の志賀隆さんに、解説してもらいました。

「限局性腹膜炎」ってどんな病気?

お腹の中にある臓器の炎症が、腹部の内臓を覆う腹膜にまで広がった状態を言います。炎症が一部に止まっている初期の状態を「限局性腹膜炎」、お腹の中全体に広がった状態を「汎発性(はんぱつせい)腹膜炎」と言います。

お腹の上を指3本ぐらいで静かに押して、パッと離して腹膜が震えた時に強く痛む「反跳痛(はんちょうつう)」があると、腹膜炎を疑います。限局性腹膜炎は、その炎症が一部の場所に限られているということです。

腹痛の程度が強かったり、咳や歩行でお腹が痛くなったり、熱も伴ったりしたら、受診した方がいいでしょう。

原因は?

感染などで内臓に何らかの問題が起きた時に、その原因となっている菌などが腹膜まで及んだ時に起こります。

例えば、右下腹部の限局性腹膜炎ならば、俗に盲腸と言われる「虫垂炎」が原因になることがあります。右の上腹部の場合は、胆嚢炎が原因の可能性もあります。

便秘がちな人は、腸から小さな部屋が飛び出たような状態になる「憩室(けいしつ)」の中に、便が石のように固まった「糞石」がはまり込み、「憩室炎」を起こすこともあります。

こうした内臓の病気の炎症が、腹膜にまで影響し始めた状態が限局性腹膜炎と言えるでしょう。よくあるのは、腸などに穴が開いてしまった「穿孔」と呼ばれる状態による腹膜炎です。

しかし、私は原因の病気の方に注目するので、あまり「限局性腹膜炎」という言葉は普段の診療では使っていません。

検査や治療は?

まず、内臓のどこに炎症があるのかCT(コンピューター断層撮影法)を撮って調べるのが基本です。

それによって、抗生物質の点滴で様子を見るのか、手術まで必要なのかを見極めます。虫垂炎であれば、俗に言う「薬で散らす」のか、手術をして虫垂を切除するのか決めるということです。

清宮選手は点滴をして様子を見ているそうなので、直ちに手術が必要な状態ではない可能性が高いのでしょう。

炎症がお腹全体に広がった汎発性腹膜炎になると、すぐに手術が必要になることが多いです。お腹を開いて膿などを洗ったり、原因となっている臓器の一部または全部を切除したりすることになります。

すぐに治るの?

抗生物質で炎症が治まればそのまま治る可能性もありますし、膿が溜まってくる場合もあります。その場合は針を刺して膿を吸い出すような処置も必要ともなります。

いずれにしても、数日での治療は難しく、手術をしなくても回復までは少なくとも1週間はかかるでしょう。あとは、原因となった臓器の病気がどの程度まで進んでいるかで、治療法も回復までの日数も左右されます。

主治医ではないので様子はわかりませんが、無理をせず、しっかり治してほしいですね。

Naoko Iwanagaに連絡する メールアドレス:naoko.iwanaga@buzzfeed.com.

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