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「国会議員がどう接するか楽しみ」 重度障害者の木村英子さん、たくましく喜びの声

れいわ新選組で二人目に当選が確実となった重度障害者の木村英子さんが、22日の未明に記者会見を開きました。「排除されたら、無理やり入り込みます!(笑)」とユーモアを交えて期待と喜びを語りました。

ALS患者の舩後靖彦さんに続き、れいわ新選組から当選確実となった重度障害者の木村英子さん。

時事通信

当選がほぼ確実となった時点で会見に臨んだ木村英子さんと山本太郎代表

生後8ヶ月の時の事故で脊髄を損傷し、車いす生活を送る木村さんは7月22日未明、支援者の前に姿を現し、山本太郎代表と共に記者会見に臨んだ。

「これからいろんな私の知らない世界を太郎さんたちと一緒に行けるという、ある意味、ワクワクした気持ちで今はいる感じです」

新たに国政に踏み出す期待と喜びを笑顔で語った。記者会見の書き起こしを全て掲載する。

障害者の1票1票が私の心に突き刺さっている

22日未明、当選確実が一部のメディアで出ている中、木村さんは東京千代田区平河町のれいわ新選組の開票センターに真っ赤な車いすで姿を現した。

山本代表が「れいわ新選組、二人目の当選者、木村英子さんです!」と招きいれると、大きな拍手を浴びながら、支援者に笑顔でまず挨拶した。

「皆さん、遅くまで応援してくれてありがとうございます。木村英子です。ありがとうございます。皆さんからたくさん応援いただいて、そしてまた厳しい現状にある障害者の人の1票1票が今私の心にすごく突き刺さっていて、頑張らなきゃという思いです。頑張らせてください」

その後、待ち構えていた報道陣に向き直り、山本太郎代表と質問に答えた。

まず国会が重度の障害者を受け入れてくれるか

ーー当確したことに、どんな感想を持っているか教えてください。

今回の選挙に出る時、出ようと思った時に本当に障害も重いのでとても悩みました。でも今、地域で生きている障害者の現状はとても厳しいので、特に介護者不足というか、全国的に人手不足なので、介護者がいないと生きられない状況の人がたくさん出てきているという現状の中で、覚悟を決めて国政に出ようと思っていました。

まだ(NHKでは)当確はされていないみたいなのですけれども、受かったら頑張っていきたいなという風に思っています。受かるのかな?(笑)。

ーー国会議員になった場合に主にどういった活動、政策に取り組みたいかお聞かせください。

まず、国会議員になったら何をやりたいかという前に、国会に重度の障害者を入れてくれるかなというところから始まりますので、どれだけ合理的配慮が整うかどうかというのがまず今乗り越えなければいけない壁かなと思っています。

もしそこを乗り越えられて議員になれたなら、地域で障害者が生きられるような政策を勉強しながらやっていきたいなと思います。

特に地域で生きる場合、介護保障がとても重要で、障害者の人が生きるという時に皆さんのイメージはどうかわかりませんが、施設にいる人とか家族(介護のもと)にいるというイメージがすごく多いと思います。

施設に入りたくて入っている人はいないので、入らざるを得ない状況だったり、社会に出る合理的配慮が整っていないので出られないという状況の人がたくさんいます。

地域で当たり前に健常者の人と同じように生活したいと望む障害者の人が、地域で安心して生きられるような介護の保障だとか、バリアフリーを直していったりとか、あとはインクルーシブ(障害者を包括する社会)を整えていったりとか、そういうことをしていきたいと思います。

私の姿を見て、地域に出ようと思う障害者が増えたら

ーー全国の障害のある人たちにとっても大きな励みになる当選だと思いますが、そういった方々にメッセージを。

私も養護学校と施設で育っていますので、社会に飛び出してくる時は本当に恐怖と期待と、いろんな思いで尻込みしてしまうような時期がありました。もし私の姿を見て、少しでも地域に出ようという夢を叶えたいと思える人が増えていったらいいなと思います。

ーー今までの国会の議論の中で、障害者の方は議員ではあまりいなかったが、そういう議論でここ変じゃない?と思うことはありましたか?

具体的にはあまり浮かばないですけれども、障害者の当事者の枠外の話をしているなという印象はありますね。

時事通信

選挙中、演説をする木村英子さん

(山本太郎氏) おそらく障害と介護という部分を統合していくということが実際に行われていくことを見れば、おそらく議論は足らな過ぎたのだろうと思います。

木村英子さん自身がそこを変えていきたいという風に思ったというのは、やはり当事者ではない方の議論、もしくは当事者が十分参加できない議論のもとに作られた施策というものが実際にあって、それで十分ではないどころか、リスクがあるものも生まれてきている。

現場で、運用の部分で。そういうことを考えると当事者として中に入る、実際に制度を変えていく、議論にもっと関わっていくことが必要なのではないかと思います。

ーー国会が重度の障害者を入れてくれるんだろうかというお話があった。国会で議員をやっていく上でこういうことをサポートしてほしいということが具体的にあれば。

私は重度の障害があるので、介護者がいないと何もできないですね。介護者は私の全てを補ってくれる大切なパートナーなので、介護者をつけて議事に入れるのかなというのが一つ不安な点もあります。

あと同じ姿勢でいるのは辛いので、体をさすったりとか、水を飲ませたりとか、トイレも頻繁に行けるのかという不安もありますけれども、そういう配慮があるとありがたいなと思います。

排除されたら無理やり入る(笑) 国会議員がどう接するか楽しみ

ーー今後、参議院の議事をどう変革していくかは難しいかと思いますけれども、合理的な配慮で、こういう対応をしたら問題があるということはあるか? 議事に健康上の問題があれば欠席しても構わないとか、対応に見えて実際は排除することも考えられる。そういうことに直面したときにどう対応するのか。

排除された場合は、無理やり入っていきます(笑)。(会場から拍手)。

ただ、どういう差別をそこでされるかわかりませんけれども、楽しみなところは障害者の方と接したことのない人たちが世の中は多いですから、国会の議員さんたちがどんな風に私と接してもらえるか。それを今、楽しみにしています。

ーー木村さんの立候補のお披露目の時、山本代表が「障害者をいい意味で利用して障害者施策を向上させてやろうじゃないか」ということを言ったのですが、木村さんはどうですか?

それはすごくいいと思いますね。障害者を利用するって結構、皆さん利用していると思うんですね。

ただ、太郎さんの場合はいい意味で、当事者と向き合って、当事者を国会に送り出そうということに利用する方というのは、多分いなかったのだと思います。今まで。

そういう政治家はあまりいないので逆にとてもありがたいし、太郎さんと一緒に同じ目線でというか、立場が違いますけれども、対等な立場に立とうとしてくれるその姿勢に、あまり利用されているという感覚は今はないですね。むしろ私を持ち上げてくれているという意味ではとても嬉しく思っています。

ーー当選が決まったものとして、質問させてください。私が木村さんの立場なら生きていて良かったと思いますが、木村さんはどうですか?

生きてて良かったというところまでは正直言いますと今はないですね。ただこれからいろんな私の知らない世界を太郎さんたちと一緒に行けるという、ある意味、ワクワクした気持ちで今はいる感じです。

これから生きていて良かったと多分感じるのかなという感じです。

Contact Naoko Iwanaga at naoko.iwanaga@buzzfeed.com.

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