注意:この記事は性的虐待の描写を含みます。
歌手で俳優のデミ・ロヴァートは、セクシュアリティやメンタルヘルスの問題、薬物依存など、これまで抱えてきた苦悩についてオープンに語っています。

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2018年に薬物の過剰摂取で重症を負ったデミ。今年2月には、過剰摂取の原因はかつての摂食障害にもあり、脳の障害や視界の盲点などの後遺症があると明かしました。
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また、過剰摂取で緊急搬送されたその夜、薬物の売人から性的暴行を受け「置き去りにされた」とも話しています。
そして今回、自身の人生とキャリアを題材にしたドキュメンタリー作品「Dancing With The Devil」で、15歳の時、共演者に性的暴行を受けた経験を振り返りました。

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当時付き合っていたその相手との性行為を拒否したものの、結局することになってしまったと語るデミ。「私たちは付き合っていたけれど、『これ以上は無理。私にとって初めてだし、こんな形で初体験をしたくない』と言ったの」

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「でも向こうには(私の意思なんて)関係なかった」
「私は自分が悪いんだって言い聞かせてた。だって私が彼と部屋に入ったんだから。私が彼と付き合っていたんだから」
デミ・ロヴァートは10歳でデビューしてから、ディズニーチャンネルの番組に多く出演してきました。ディズニーチャンネルの若いスターたちは「婚前交渉はしないと公に言っていた」と説明しています。

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「私の初体験はロマンティックなものじゃなかった。そんなもの、私にはなかった。最悪だった」
「相手にずっと会わないといけなかったから、別の方法で(苦しみに)対処しようとした。それで食べるのをやめたの」
大人に相談しても対処してくれなかった、とデミは話します。出演していた映画から、相手が外されることもなかったそうです。
「私がティーンエイジャーの頃に書いた曲を聞いて、『うわあ、当時すごく怒ってたんだね』という人がいるんだけど。今ならなぜかわかるでしょう?」とピープル誌のインタビューでも語っています。
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その一方で、自分の苦悩を明かして「自由になれた」と28歳を迎えたデミは思うようになったそうです。
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「私の中にあった怒りが消えた。前からたくさんの怒りを手放してはいたけれど、これは最終的なお見送りみたいなもの。これで本当に傷が癒えるんだなと感じた」
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自身と似た経験をしてきた人々の力になれれば、と願っているそう。
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「自分の経験を話すようになって、人々は耳を傾けてくれると知った。私の話が、他の人の助けになるといい。性的虐待や性的暴行の話はタブー視されるから、話題にしたり被害を告白したりできない人がいる。話をしていい、大丈夫だと伝えたい」
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「山あり谷ありの道のりだけど、やっとトラウマと向き合う覚悟ができて、それを克服する努力が本当にできたとき、それはとてもやりがいのあることだし、自由を感じられる」
「15歳の自分だけじゃなくて、性的被害を受けたことのあるすべての人に、この話を聞いてほしい」
性犯罪・性暴力の被害に遭い、困っている場合は…
ひとりで抱え込まず、誰かに相談しましょう。
・性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター「#8891」
・各都道府県警察の性犯罪被害相談窓口につながる全国共通番号「#8103」
・DV相談+「0120-279-889」
この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:髙橋李佳子