よく見かける「なし崩し」という言葉、60%以上の人が本来の意味を知らない説

    これは知らなかった……!

    突然ですが、問題です

    本来の意味とは異なる「なし崩し」の意味

    日常生活や文章の中でよく使われている「なし崩し」という言葉。「なかったことにすること」という意味で使っている人も多いのではないでしょうか。実はこの言葉、本来は違う意味の言葉だったんです。

    なし‐くずし〔‐くづし〕【済し崩し】

    1 物事を少しずつかたづけていくこと。「済し崩しに努力する」

    2 物事を少しずつ変化させ、うやむやにしてしまうこと。「企画が済し崩しに変更される」「新体制に済し崩し的に移行した」

    3 借金を少しずつ返すこと。

    出典:デジタル大辞泉(小学館)

    デジタル大辞泉によると「なし崩し」の本来の意味は「物事を少しずつかたづけていくこと」。

    もともと「物事を少しずつ変化させ、うやむやにしてしまうこと」という意味は誤用だったようですが、その意味で使う人が増えたこともあり、辞書にも掲載されるようになったようです。

    文化庁が発表した「国語に関する世論調査」の平成29年度調査では、「借金をなし崩しにする」の意味を「なかったことにすること」だと思っている人が65.6%、元来の意味である「少しずつ返していくこと」だと思っている人が19.5%というデータが出ています。

    みなさんはどちらの意味で使っていましたか?