泳ぐネコ、なんて聞いたことがない。波に乗るネコだって同じだ。
海と共に生きるネコ、ナナクリはハワイで暮らしている。
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とても勇敢に見えるが、ある大事なものがない。
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Nanakuliとは、ハワイ語で「盲目」を意味し、同時に彼が拾われた町の名前でもある。
片目を失ったのだ。
飼い主のアレクサンドル・ゴメスさんは里親になった日について、こう語る。
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「ホノルルのNPO『Cat Friends』でナナクリに出会いました。最高に可愛いネコだと思ったのですが、瀕死の状態でした。目に重度の感染症を持っていて……もう長くはない。そう思いました」
命を救うたったひとつの方法。それは片目を摘出すること。
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ナナクリは命と引き換えに、視力を失ったのだ。
けれども、見えないからこそ別の世界を見つけることとなる。水だ。
「小さい時からお風呂が大好きで。もしかしたら、彼は自分のことをネコだと思っていなかったのかも。水の中にいるとすごく心地良さそうだったんですよ」とゴメスさんは言う。
出会ったのは運命だったのかもしれない。
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サーフィンが趣味のゴメスさんは、一緒に海岸を散歩するようになった。こうしてゆっくりとナナクリは波に慣れていった。
次第にナナクリはゴメスさんのサーフボードへ一緒に乗るようになる。そう、ゴメスさんの新しい波乗り仲間となったのだ。
自由に泳ぐこともできるし、自力でボートに乗ることだってできる。
「今はまだ、連れていくのは小さな波の時だけにしてます。でも、もっと大きな波にもチャレンジしたいと思ってます。私たちなら絶対にできるから」
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ゴメスさんがビーチバッグを持っただけでナナクリはすごく喜ぶ。どんな場所よりも自由に居られるのが、海の中なのだろう。