雑誌「おともだち」に声優を起用した豪華付録 「100円ショップがライバル」

    編集員たちの努力の結晶「付録」の裏側とは?

    8月1日に幼児向け雑誌「おともだち」の9月号(780円)が発売されました。創刊45周年特別号となっており、その付録がすごいと話題になっています。

    その名も「プリキュアおしゃべりじはんき」

    お金を入れて自動販売機のボタンを押すと、プリキュアの声と一緒にジュースが出てくるというもの。6人のプリキュアが全部で12種類のおしゃべりをします。

    さらに、この声はキュアホイップ役の美山加恋さん、キュアカスタード役の福原遥さんなど豪華メンバーのオリジナルボイスとなっています。

    このように、最近の雑誌の付録は豪華になる傾向にあるようです。

    「わーお、すっごく美味しそう!」「飲むと力が湧いてくるよ!」などなど12種類の声はバラエティ豊かで、飽きがこない工夫がされていました。

    これは子どもたちが喜びますね!

    この付録を作った「おともだち」編集部に企画の背景を聞きました

    --付録を企画する際に苦労されることって何ですか。

    対象年齢のある雑誌なので、1歳おとなっぽく作ってしまっても、1歳幼く作ってしまっても、売り上げが20%落ちてしまうところです。

    また、お子さんが実際に手にするものなので安全に関しては最大限に注意しています。紙付録部分は何度も試作を組み立て、0.5ミリ単位で調整するほどです。

    --昔の付録と現在の付録で何か異なる点などはありますか。

    以前は、プラスチックのおもちゃが付録についているだけで雑誌を手に取ってもらえる時代もありました。しかし、今は100円ショップがライバルの1つ。そこにないものや仕掛けを必ず心がけています。

    --ここまで豪華だと採算が取れるのか不安ですが…。

    ほぼ一定の予算で、今月号に関してのみ通常の約2倍の予算を取りました。

    ただし、雑誌の設計上そういうことがいつもできるとは限らず、為替レートの変動と中国の人件費高騰に悩みながら、知恵を絞っています。出版社に入って為替レートをこんなに意識するとは思っていませんでした。