モービーのユニット「Moby and the Void Pacific Choir」が、新曲「Are You Lost in the World Like Me?」のミュージックビデオを公開した。人間とテクノロジーとの関係を示唆する内容のアニメーションになっている。
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制作したのは、ロンドンを拠点に活動するアーティスト、スティーブ・カット。

ビデオは、歩きながらスマホを使う人たちのイメージから始まる。

こちらの女性は、無意識に「いいね」を押している。

この女性は自撮りしているが、写真は彼女の暗い部分を反映していない。


別のシーンでは、電車の中で女性に嫌がらせを加えている男性がいるのにも関わらず、居合わせた人たちは、自分のガジェットに夢中になっており何もしない。

背後のビルで火事が起きているのに、便乗して自撮りする人。

スマホに完全に気を取られている人たちのイメージは、この曲のテーマである「自由であること」と繋がってくる。

多くのシーンに、自分のいる世界を理解しようとして混乱しているキャラクターが登場する。

カットはBuzzFeedに、人間どうしの関わり合いが減っている様子をアニメーションの中で描き出したかった、と語った。
このアニメーションは、自分が生きている世界の中で人間との関わりを見つけようとする主人公が、格闘して、失敗する物語です。
この曲は複雑で、活気にあふれていいて、主人公の周りにある世界が、絶え間なく速いペースで動き続けていることを反映しています。主人公は、自分の住む世界からほぼ完全に疎外されている。そんな感覚を表現しようと思いました。
カットの作品の大ファンであるモービーは「私の曲のために作られた、今までで最高の映像の1つだと思っている」と、BuzzFeedに話した。

ビデオは、スマホを見つめる人たちが、崖から落ちていくイメージで終わる。

カットは、この作品で訴えようとしたことを、こう説明した。
ますます大きくなるテクノロジー依存と、現代の人間どうしの関わり合い、また、そこに欠けていると感じるものを扱いました。
テクノロジーが私たちを変えていく様子や、私たちがいかに鈍感になってきたのか。また、今の社会のペースや、私たちが何を優先して生きているかということに焦点を当てています。