ハイブリッドワークとは、テレワークとオフィスワークを組み合わせ、一人ひとりが最適な働き方を柔軟に選択できるようになる今注目のワークスタイル。
実際に最近、ハイブリッドワークを取り入れる企業も増えているんだとか……!
いったいどんなメリットがあるの? テレワークとオフィスワーク、どちらかでもいいのでは?
そんな疑問にお答えする連載企画「ハイブリッドワークのリアル」。
第2回目と第3回目は、レノボ・ジャパンが提供するソリューションを活用し、ハイブリッドワークを実践している企業で働く皆さんへのインタビューをご紹介します。
第3回目は、株式会社リクルートの石光直樹さんに、ハイブリッドワークを実践して感じた「本音」を聞いてみました!

––––コロナ禍前から、リクルートはハイブリッドワークを推奨するなど、働き方改革を大胆に進めています。そのベースには「個を尊重」する文化があるそうですね。
石光さん:はい、リクルートには個人のやりたいことを尊重する文化が根付いていて、マネジメントにも徹底されています。仕事において、上長がプロセスを押し付けることはありません。メンバーから何か提案されたときも「どうしたいの?」と逆に尋ねて、その人の主体的な姿勢を大切にしています。
そうしたコミュニケーションは、半期に一度行われる上長とのミッション設定面談にも現れています。面談では、「WILL /やりたいこと」「CAN /できること」「MUST /会社としてやってほしいこと」の三つの観点から話し合いをし、半期でどんな成果を上げるかを決めます。さらに、その到達に至る過程において、働く場所についても個人の希望を尊重しています。そのため、実際に長野の実家で仕事をする人や沖縄と東京の二拠点で働いている人などがいます。個を尊重するリクルートがハイブリッドワークを取り入れるようになったのは自然な流れだったといえるかもしれません。

––––それではハイブリッドワークはすぐに根付いたのですか。
石光さん:いいえ、実は、初めはとても限定的でした。ハイブリッドワークが推奨されたとはいえ、職種や部署によって進み具合が異なり、多くの人はテレワークをせずにオフィスに出社していたのが現実です。
その原因になっていたのが議論文化かもしれません。リクルートは議論して何か新しいものを生み出すことに力を入れています。そのため、社内には軽い打ち合わせができるスペースがたくさんあって、会議もとても多いです。仕事を進める上で会議が必要不可欠だといっても過言ではありません。その場の熱量がアイデアに直結するところもあるので、直接コミュニケーションができる環境を重視して出社している人が多かったと思います。

––––いつ頃からハイブリッドワークをする人が増えたのでしょうか。
石光さん:コロナ禍になって以降、出社すべきときは出社して、テレワークでも問題なければテレワークを行う流れが出来上がりました。それによって会議の在り方も大きく変化しています。例えば、以前までもオンラインで会議に参加するメンバーはいましたが、少数派だったため疎外感があったそうです。実際に、会議室にいるメンバーでの議論が盛り上がったときに、オンライン参加者が発言しづらくなってしまう、ということがありました。
だけど、テレワークの経験者が増えるにつれて、皆がオンラインで会議に参加するメンバーの気持ちが分かるようになりました。ですので、オンラインで参加するメンバーが数名の会議でも、出社しているメンバーはオンライン参加者を積極的に巻き込もうとするようになりました。逆にオンライン参加のメンバーが、雰囲気に飲まれて発言できなくなる、といったこともなくなりました。オンラインだと会議を客観的に見ることができるようで、オンライン参加者の冷静な指摘で議論がまとまることもあります。
テレワークとオフィスワークのいいところを取り込んだ結果、以前にはない変化が次々と生まれているので、今後、さらに深い議論ができるのではないかと感じています。
––––会議以外で他に起きた変化があれば教えてください。
石光さん:普段、私はエンジニアとして、ネットワークをはじめとしたリクルートのITインフラを支えています。そのため社内で作業をすることが多かったのですが、昨年末、大きなシステムの切り替えをフルリモートで実行しました。全社に関係するかなり大規模な切り替えです。そのステップの管理をテレワーク中心で行って無事に移行をやり切ることができ、非常に大きな可能性を感じました。
プロジェクトは企画から完成まで2年近くかかっています。スタートしたタイミングですぐにコロナ禍がやってきた関係もあり、さまざまな挑戦をしながら完成までこぎつけたので達成感もひとしおでした。

––––テレワークで大きな成果が出たら、ハイブリッドワークの可能性も広がりますね。
石光さん:はい、成果を出すための選択肢が広がったと感じています。コロナ禍で、ハイブリッドワークが浸透した結果、オフィスの在り方が急激に変化しました。これからは、皆がオフィスに来て仕事をする時代ではなくなるでしょう。オフィスはコラボレーションの推進、テレワークは作業に集中したいときなど、ニーズによって使い分けながらハイブリッドワークが進むと思っています。
––––働き方がダイナミックに変化しているので、今後、社内のITインフラを支える石光さんの仕事の重要性も増していきます。最後に抱負をお聞かせください。
石光さん:ハイブリッドワークをスムーズに実現していくには、どういったネットワーク環境が適切か、セキュリティの課題をどうクリアするかなど、考えなければならないことがたくさんあります。たくさんの課題を解決しなければなりませんが、それこそが私の「WILL /やりたいこと」です。皆がより働きやすい環境で、ベストなパフォーマンスを発揮できるように取り組んでいきたいと考えています。
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撮影:木村心保
取材・執筆:三輪大輔