卒業パーティに手描きのユリ柄ドレスを自作した高校生、一躍話題に

    卒業前の1ヶ月間、デザインから縫製まで手がけたゴージャスなドレス。

    この春高校を卒業したフィリピンの女子学生が、卒業パーティのために自作したドレスをSNSに投稿したところ、そのゴージャスさと創造性に称賛が集まっている。

    ドレスを投稿したのは、アートとサイエンスが好きな17歳のキアラ・ガンさん。卒業パーティで着るドレスを選ぶ際、既成品を買わずに、世界に一つしかない自分だけのドレスを作ることにした。母親の助けを借りながら、デザインから縫製までをみずから手がけ、たっぷりしたプリーツと手描きの花をあしらったドレスを1ケ月かけて完成させた。

    できあがったのは、見事なまでに美しいドレス。

    「インスピレーションをくれたのは母で、自分でドレスを作ってみたらと背中を押してくれたのも母です」。取材に答えてくれたガンさんはそう話す。「新しいことをやってみるのは大好きなので、そうだ、やってみよう、と思ったんです。高校生活最後のビッグイベントだし、卒業まで1ケ月あったので、学校の勉強を心配しないでドレス作りに専念できると思いました」

    当初、デザインはお金を出して人に依頼したが、出てきた案に満足できず、自分でデザインすることにした。

    そして母親と材料集めに取りかかった。生地約12メートル、スカートの芯地、ふくらませる骨組、クリスタルのストーンなどだ。

    「スカート用に裁断した布地を、母と二人で1枚ずつ縫い合わせていきました」

    1つずつ花を手描きする作業だけで5日かかった。

    「前に読んだジョディ・リン・アンダーソンの小説『Tiger Lily(オニユリ)』を最近もう一度読んで感動して、オレンジ色のユリを描こうと思いつきました。定番のバラや可憐な花柄とは違う路線にしたのは、そういう花はかわいいけれど自分のキャラクターとずれてしまうからです。私はオレンジやグリーンみたいな、あざやかな色の活発ないきいきした感じが好きなんです。その方が私らしさを表していると思っています」

    全体のデザインも、自分らしさを表現するよう意識したという。

    「デザインのヒントにしたのは、私の好きな、楽しい気持ちになれるものです。オタクっぽく聞こえるかもしれませんけど、私は大のハリー・ポッターファンで、自分は誇り高きスリザリンの一員だと思っているので、ドレスにエメラルドグリーンを選んだのもスリザリンのシンボルカラーだからです」

    デザインから縫製まで、完成には約1ケ月かけた。友人たちには、パーティ当日に着ていくまで秘密にしておいた。

    「当日、会場へ行くと、ひとりの男子がえっ、とびっくりした顔をして二度見したんです!今見たの、何?という感じで。プリントした生地だと思った、と言ってました!」

    その後、ドレスの写真をTwitterにあげたところ、これまでに40万に迫る「いいね」がついている。

    ドレスをまとったガンさんのファンアートを投稿する人も。

    「今も何だか信じられないです。反応の数が増えると、そんなに大勢の人が私のドレスを見てくれたんだなあと実感します」

    「今回のことで一番ありがたいと思っているのは、デザインや作品の依頼をいただいていることです。私のアートをいいと言ってくれる人がいるんだ思うと、すごく励まされてうれしくなります」

    i made and painted my own gown for my graduation ball! 💚✨ i painted over 80 flowers, sewed + stoned my dress with my mama and designed the whole thing myself! 🧡🌼

    「卒業パーティのドレスを自分で作りました!花を80個以上描いて、クリスタルをつけて、縫う作業をお母さんと一緒にやりました。デザインは全部自分で考えました」


    Hi @ciaragan, I made a sketch of your gorgeous dress/creation. Just so you know it was a masterpiece and I do wish you would make more in the future.😄❤️ I hope you don’t mind, I tweaked your hair and accessories a bit.😬

    「あなたのすてきな創作ドレスを絵にしてみました。それだけすばらしい作品だってことを伝えたかったのと、これからもぜひ作ってほしいと思って。髪型とアクセサリーをちょっと変えたけど、ご了承いただければ」


    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:石垣賀子 / 編集:BuzzFeed Japan