家に帰ると見知らぬ12人がパーティー状態だった

    部屋を荒らしたグループは、Booking.comを通じてこのアパートを借りたと主張した。

    11月9日、アダム・モングレインは友人宅で静かな夜を過ごした後、自身のモントリオールのアパートに帰った。そこで彼が見たのは、12人の見知らぬ人達が部屋を荒らしている光景だった。

    アダムは、妻のマリーズと14歳の娘とともにアパートの3階に暮らしている。夫婦は11月9日の夜、友達と出かけ、午前2:00頃帰宅。その時に部屋がめちゃくちゃになっているのを見つけた。

    最初に異変に気づいたのは、建物に入ってすぐに聞こえてきた声だった。2階の部屋が短期賃貸用に貸し出されるようになったため、誰かがパーティーしているだけだろうと考えた。

    「ドアの前まで来てみたら、聞こえていた声が自分たちの部屋の中から聞こえていることに気付いたのです」と、アダムはBuzzFeed Newsに語った。

    その時点では、誰かが賃貸用の部屋と間違えただけだろうと考え、部屋に入った。

    彼が見たのは、自分の家でくつろぐ12人の見知らぬ人たち、タバコの煙の匂い、そしてそこら中に散らかっている自分の物…。

    「部屋に入るなり、あまりの散らかりように驚きました」と彼は述べた。「どれだけめちゃくちゃだったか、言葉には表せないくらいです」

    まるで幻覚でも見ているかのように感じられた、と彼は語った。

    奇妙な光景だった。彼らはタバコを吸ってお酒を飲んでいただけではなく、彼のキッチンをあさっていた。中にはミートソースパスタを作っている人までいた。

    「午前4:00に他人の家でバナナブレッドを作る人がいるかのように、冷凍庫からバナナを取り出していました」と、彼は語った。

    その光景を見ながら少し立ち尽くした後、グループの1人に彼らが誰なのか、どのようにして部屋に入ったのかを聞いた。彼らは、Booking.comを通じて部屋を予約したと答えた。

    モングレインさんは彼らに、部屋は自分のもので、彼らのいるべき場所ではないと伝え、出て行くように言った。

    「誰も文句を言いませんでした。みんな自分の持ち物を持って、出て行きました」と、モングレインさんは語った。「話し合う必要すらありませんでした」

    彼らが去って行く中、ノートパソコンがなくなっていることに妻が気づいた。夫妻はグループを問いただし、返すように言ったが、誰も返事をしなかった。彼らが去ってから、夫妻は警察を呼んだ。

    警察が到着し、指紋を採取した。2台のノートパソコン、2冊のパスポート、3個の腕時計、お酒、香水、そして洋服が盗まれていた。

    アダムの妻はインテリアデザイナーで、彼女のパソコンには仕事の情報が全て詰まっていた。窃盗犯たちは、彼女のバックアップ用のドライブも盗んだ。

    その後夫妻は、グループがクローゼットや引き出しをあさり、品物を取り出して、床中に撒き散らしていったことに気付いた。

    「自分の暮らしの中で好きだったものの多くがなくなってしまい、その困難と頑張って向き合おうとしています」と彼は語った。

    部屋はあまりの散らかりようで、警察が捜査を行う中、夫妻は一晩をホテルで明かした。幸運なことに、娘もその夜は出かけていた。

    壁や家具にはシミが付き、タバコの吸い殻がそこら中に広がっているあまりに悲惨な状態。

    保険のおかげで清掃員を雇うことができた。3人の清掃員が12時間かけて掃除した。

    アパートの大家は、Booking.comに掲載されていた2階の物件はその夜貸し出されることになっていたが、実際には誰も部屋に来なかったことを認めた。グループがアダムの部屋にどのようにして入ったかは明らかになっていない。

    「正面玄関の鍵は外の鍵箱に入っていたので、どう考えても彼らがBooking.comを通じて建物に入ったということになります」と、アダムは話した。

    BuzzFeed Newsの取材に、Booking.comは、安全とセキュリティは最重要事項だと文書で返答した。

    「お客様が違法行為を行うという非常に稀で残念なケースが発生した場合には、パートナーの方たちには地元当局に連絡をし、公式の訴えを起こすよう勧めています」とのことだった。

    「私たちは宿泊パートナーの皆様を完全にサポートし、必要に応じてすべての捜査において警察に協力します」

    間違いであってもそうでなくても、モングレインさんの家はめちゃくちゃになり、持ち物が盗まれたという事実に変わりはない。

    アダムは事件を振り返り、声が聞こえた時点で警察を読んでおけばよかったと後悔している。同時に、暴力沙汰にならなかったことには安心しているという。

    夫婦は、盗まれた物が戻るのか、保険で損失をカバーできるのか、家族の安全は守られるのか、心配し続けている。

    「自分の暮らしの中で好きだったものの多くがなくなってしまい、その困難と頑張って向き合おうとしています」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。