「第四の壁」を通して見る劇場の風景

    ドイツ。美しき劇場の舞台から見えるものは。

    役者と観客、フィクションと現実を隔てている透明な「第四の壁」。建築写真家のKlaus Frahmは、この「壁」をテーマに、いくつかのドイツのもっとも美しい劇場を、観客席を臨む役者の視点から撮影したいと考えました。

    撮影された写真には、ほとんどの観客は目にしたことがないであろう、舞台からの素晴らしい光景が写っていました。

    ギュータースロー劇場

    「カメラ特有の視点が伝統的な配置を取り除き、舞台と観客のヒエラルキーに疑問を投げかけます」。Frahm氏はアーティストステートメントの中でこのように述べています。「観客席は、絵葉書のように平面的に見え、劇場の空間の本質である舞台空間が、多角的に探索されます」

    「カメラは上方に向けられ、足場や照明の骨組みといった構造的な部分も視野に入ります。私たちはそれにより、赤いベルベットのカーテンの裏にある作業空間に気づかされます。舞台裏の機械類と、ベルベットの張られた観客席が数多く並ぶ対照的な光景は、刺激的なものです」。

    ドイチェス・テアター・ウント・カンマーシュピーレ(ベルリン)

    バイロイト辺境伯歌劇場

    ライプツィヒ歌劇場

    ゼンパー・オーパー(ドレスデン)

    ベルリーナ・アンサンブル劇場(ベルリン)

    アルヴァー・アールト・オペラハウス(エッセン)

    ボーフム劇場

    ハンブルク国立歌劇場

    サンスーシ宮殿パレス・シアター(ポツダム)

    キュヴィリエ劇場(ミュンヘン)

    レジデンツ劇場(ミュンヘン)

    バイロイト祝祭劇場

    ハンブルク・ドイツ劇場

    ノイエ・フローラ(ハンブルク)