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子どもの病気 相談窓口、アプリ、一挙まとめてご紹介!

いざという時、そして普段から、頼れる情報源をチェックしておきましょう。

必要なときはすぐに救急へ!でも必要なときって、いつ?

その目安がわからない......。

子どもが小さければ小さいほど、難しい......。

いつも元気な赤ちゃんが、今日はなんか様子が違う……。

調子が良くなさそうなときに泣き止まないと、どこか痛いのかな、つらいのかな……と、どんどん心配な気持ちはふくらんでいきます。

まずは、いつもとどう違うか、確認!(「食う、寝る、遊ぶ、出すはできている? 子どもが具合が悪くなった時見るべきポイント」をご参照ください

けれど、“いま”緊急性があるのか、よくわからない......。

そんなときに頼れるツールを一気にご紹介します!

前半でいざというとき役立つもの、後半では日頃から学んでおくと役立つもの、と分けてお伝えしますので、ぜひ最後までお読みくださいね。

救急受診すべきか、家で様子をみていいのか判断できるサイト

まず、なんといっても私が一番おススメするのは、

日本小児科学会のウェブサイト「こどもの救急」です。

日本小児科学会のウェブサイト「こどもの救急」

あてはまる項目をクリックすると、お家でみていて大丈夫か、すぐに病院に行ったほうがいいのか判断してくれるツールです。いざという時、とても役立ちます。

同じような機能を持つのが、総務省消防庁「Q助」。

総務省消防庁の「Q助」

子どもだけでなく、大人の救急受診が必要かどうかの判断についてもわかります。

WEB版、スマホ版、アプリとあります。

電話相談も2種類あります

そして、電話相談です。

電話相談は、以下の2種類あります。

  1. 子どもの健康や病気に関する相談に使う番号
  2. 救急車を呼ぼうか迷ったときに使う番号


まずは、1の「子ども医療電話相談 #8000」です。

「子ども医療電話相談 #8000」

全国で実施されていますが、自治体によって利用の時間は異なりますので、こちらをチェックしてみてください。

次に、2の「救急安心センター事業 #7119」です。

24時間365日、そして大人も子どもも利用可能なので、とても便利です。

覚え方は、救急車を呼ぶか「#な(7)やんだら119」

こちらは、東京都、埼玉県、茨城県、宮城県、新潟県、大阪府内全市町村、奈良県、鳥取県、福岡県、札幌市周辺、横浜市、神戸市、田辺市周辺、広島市周辺で実施されています(2019年1月末時点)。

そして、いざ#7119や#8000に電話したけれど、つながらない……。

そんなときは、慌ててしまいますよね。

でもいったん深呼吸、そしてつながらないときこそ、「こどもの救急」サイトの利用をおススメします。

電話相談は直接話せて、とても便利な良いツールです。

一方で、診察時よりもさらによく子どもの様子を見て伝えなくてはいけないことを覚えておいてくださいね。

「大丈夫だと言ってほしい」――。その気持ちだけで電話をしてしまうと、最終的には「連れてきて診せてください」、となってしまうことが多いです。

直接診ていない相手に、いつもとどう違うか、以前の記事を参考にしていただきながら、よりわが子の様子を伝えるつもりで、お電話するのがいいと思います。

子どもの病気についての冊子も役立ちます

そして、子どもの病気についての冊子が配られている自治体もありますが、とても役立ちますよ。

産後にもらったバッグの中をいま一度、確認してくださいね!

ここまでは救急が必要なときに使ったほうがいいツールについて、ご紹介しました。

いざという時に備えて普段から

ここからは普段から知っておくと、いざというとき不安にならない情報についてご紹介します。

子どもの病気 ボジョレーに教わる救命ノート(大阪市消防局)

大阪市消防局の「ボジョレーに教わる救命ノート」

子どもさんが少し大きくなったら、体の仕組みから病気のことまで、ミニ動画で一緒に学べますよ。とってもよくできています。

「教えてドクター!(佐久医師会)」

佐久医師会の教えてドクター!

受診のタイミングから普段必要な情報まで、まとまっています。イラストがかわいくて、使いやすいです。

「子どもの事故予防 Safe Kids Japan」

Safe Kids Japanの子どもの事故予防

年齢別、実際におこった事故の事例とその予防について詳しく書かれています。

「あぶないカモ(消費者庁)」

消費者庁のTwitter「あぶないカモ」

Twitterで実際の事故情報をキャッチできます。

「予防接種 KNOW VPD」

NPO法人VPDを知って、子どもを守ろうの会の「KNOW VPD」

予防接種についてスケジュールや知りたいことがつまっています。

「こどもとおとなのワクチンサイト(日本プライマリ・ケア連合学会)」

日本プライマリ・ケア連合学会の「こどもとおとなのワクチンサイト」

予防接種がどんな病気を予防するのかが、よくわかります。ワクチンを理解するためには、防ぐのがどんな病気なのかを知ることが大切だと思っています。

「妊娠・出産アプリ Babyプラス(日本産科婦人科学会)」

日本産科婦人科学会の「妊娠・出産アプリ Babyプラス」

妊娠・出産に関することでしたら、こちらをぜひ!

SNSやメルマガも活用して

またこれらのようなまとまったサイトだけではなく、子どもの医療について熱心にTwitterで発信している小児科の先生方や、インスタグラムで「#インスタ医療団」をつけて発信している先生方をフォローすると医学的根拠のある確かな情報が手に入りますね。

ただ、医師や看護師、薬剤師など医療者であっても、不安をあおり、予防接種や薬を目の敵にするような、根拠の不確かな情報を発信している方もいますから根拠のある情報なのかを確かめる習慣を持つことが大切です。

私がおすすめなのは、以下の先生方です。


私たちの会でも毎月15日にメルマガを配信しています。

様々な専門家の協力を得て、季節やリクエストのあった内容に沿った先生方から寄せられた原稿を毎月編集担当のメンバーがわかりやすく直して、そして配信しています。

登録はこちらからですが、当会のFacebookページでも毎号掲載しています。

玉石混交の情報が氾濫していて選ぶのが難しい一方、医学的根拠のある確かな情報にたどり着くことができれば、それを常日頃からキャッチすることができる点では良い時代ですね。

【阿真京子(あま・きょうこ)】一般社団法人「知ろう小児医療 守ろう子ども達の会」代表

1974年東京都生まれ。都内短期大学卒業後、日本語教師養成課程修了。マレーシア 国立サラワク大学にて日本語講師を務め、帰国後外務省・外郭団体である(社)日本外交協会にて国際交流・協力に携わる。

その後、夫と飲食店を経営。2007年4月、保護者に向けた小児医療の知識の普及によって、小児医療の現状をより良くしたいと「知ろう小児医療 守ろう子ども達」の会を発足させ、2012年7月に一般社団法人知ろう小児医療守ろう子ども達の会となる。

同会による講座は150回を数え、5000人以上の乳幼児の保護者へ知識の普及を行う。現在まで同会代表。東京立正短期大学幼児教育専攻(『医療と子育て』)非常勤講師。15歳、12歳、9歳の3男児の母。

厚生労働省救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会委員、同省上手な医療のかかり方を広めるための懇談会構成員、総務省消防庁救急業務のあり方に関する検討会委員、東京消防庁救急業務懇話会委員、東京都救急医療対策協議会委員、内閣官房薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議委員など数多くの委員を務める。

ぱぱしょー先生のTwitterアカウントを訂正しました。