「いいねぇ…じいちゃんも若い時にちょっとはおしゃれしておけば良かったよ」
おじいちゃんのそんな一言がきっかけで撮影された、素敵な写真があります。

そこには、鮮やかな色の柄シャツをはおった、おしゃれなおじいちゃんの姿が。

青い背景に、楽しそうな笑顔が際立っています。
これらの写真は、孫のkinaさんによってTwitterに投稿され、3万リツイート、18万いいね(8月28日現在)と注目を集めました。
BuzzFeedは、この写真が撮影された裏側について、kinaさんに取材しました。
おじいちゃんの服といえば割烹着。
kinaさんのおじいちゃんは、45年間そば屋を営んでいました。そのため、「小さい頃は、おじいちゃんが着ている服といえばお店の割烹着だけでした」とkinaさんは話します。お店を閉めた後も暗い色の服を着ていることが多かったそうです。
そんなおじいちゃんは、柄シャツを着ているkinaさんを見て、「いいねぇ、若い時にそういうおしゃれをしておけば良かった」と言ったといいます。

そこでkinaさんは、自分の私服をおじいちゃんに着てもらうことを思いつきました。
「私の持っている服で、派手ではあるけれど、祖父にも似合いそうな服を選んで持っていきました」
写真撮影も担当。
撮影を行ったのもkinaさんです。
ズボン以外、撮影に使っている服や小物はkinaさんの私物です。表情が硬くならないよう、会話をしながら撮影したといいます。
「祖父も写真を撮るのが好きな人なので、ここはこういう方が良いのではないかと話し合いながら撮りました」

途中からkinaさんのお母さんとおばあちゃんも会話に参加。「ジャケットはこうした方がいい」などと話しながら、楽しく撮影したそうです。
おじいちゃんは、最初は本当に似合っているのか半信半疑な様子だったといいます。
しかし、撮った写真を確認しながら「いいね、この写りいいよ」などと話していると、硬い表情が笑顔に変わり、最後には「かっこよく映ってるね!」と照れ笑いしていたといいます。

もともと寡黙な店主だったというおじいちゃんの楽しそうな姿に、お母さんとおばあちゃんは「そんな顔するの⁉︎」と驚いていたそうです。
「祖父と祖母、そして母が笑い合って時間を過ごせたことが何より嬉しかったです」
「秋服の撮影もしなきゃね」
次回は秋服の撮影をしようと冗談まじりで話していたそうですが、それはコロナが少し落ち着いてからになりそうとのことです。