ノルウェーの郵便局のCMが話題に
ノルウェーで同性愛が非犯罪化されて50年を迎えたことを記念し、ノルウェーの郵便局「Posten」が公開したクリスマスCMが話題になりました。

CMのタイトルは、「When Harry met Santa(ハリーがサンタに出会ったとき)」。
1989年に公開された有名なラブコメディー映画「When Harry Met Sally…(邦題:恋人たちの予感)」を想起させるタイトルです。
動画は約4分間で、主人公の男性ハリーとサンタが恋に落ちるストーリーが描かれています。
心温まるストーリー
YouTubeでこの動画を見る
あるクリスマスの夜、ハリーは家にやってきたサンタと遭遇。二人はじっと見つめ合い、それから毎年クリスマスのたびに距離を縮めていくようになります。
しかし、忙しいサンタは毎年「来年また来るよ」と去っていきます。
二人が会えるのは年に1度だけ。クリスマス以外の日々を、ハリーは恋しい気持ちで過ごします。

そしてある年、ハリーは「私がクリスマスにほしいのはあなただけです」とサンタに手紙を書きます。
ハリーの思いに応えるため、サンタはクリスマスのプレゼント配達の手伝いを郵便局に依頼。ハリーとサンタは初めてゆっくりと二人で過ごすことができた…という物語です。
動画の最後には、ハリーとサンタのキスシーンとともに、postenからのメッセージが。
2022年、ノルウェーでは愛したい人を愛せるようになって50年が経ちます。
全ての人から全ての人へ。メリークリスマス、新年おめでとう!
同性愛の非犯罪化から50年。現在は…?
ノルウェーで男性間の性行為を犯罪とする法律が廃止されたのは1972年。
ノルウェー大使館によると、その後約30年をかけて差別の禁止などの様々な措置が段階的にとられ、異性婚と同性婚の平等に至ったといいます。

Postenのマーケティングディレクターであるモニカ・ソルバーグ氏は、「LGBTQ Nation」に次のように語りました。
Postenは多様性に富んだ包括的な職場です。私たちは、この素敵なラブストーリーで50周年記念を祝いたいと思います。
このキャンペーンの最大の目的は、Postenが自らの価値観を更新し続けていることを示すことです。私たちのサービスの柔軟性を、社会や私たちにとって重要なテーマとともに伝えていきたいと考えています。