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これが正しい「有給の取り方」だ！ 上司の顔色は伺わない、理由は伝えなくていい。

「上司の反応がそんなに良くなかったとしても、有給は使っちゃってください」。専門家による有給取得のアドバイスが、大きな反響を呼んでいます。

Krista Torres
by Krista Torres

BuzzFeed Staff

主に女性を対象にしたセルフアドボカシーの専門家として活躍する、セリーナ・レズヴァニさん。

先日、セリーナさんが有給休暇について語った動画をSNSに投稿したところ、およそ200万人のユーザーが反応を示しました。

動画でセリーナさんは、休みを取りにくい職場での有給取得に関して、アドバイスをしています。

Peter Dazeley / Getty Images

「積極的に有給を取って。有給を取らないでメダルがもらえるわけじゃないんだから」

「日常的に有給を取得すれば、有給は決して奇妙で、珍しいイベントではなく、自然で当たり前な行動であると、上司に理解してもらえます」

「上司に有給を取ると知らせるとき、できるだけシンプルに伝えましょう」

「子どもを眼科に連れて行かなきゃいけないとか、母の家の掃除を手伝わなければならないとか、理由をつけて正当化してはいけません」

「正当化すると、有給を取るたびに、自分の居場所を共有するという前例を作ってしまいます」

セリーナさんは、さらに続けます。

Sean824 / Getty Images/iStockphoto

「上司の反応がそんなに良くなかったとしても、有給は使っちゃってください」

「抵抗や反発が予想されるからといって、休んではいけないというルールではないですから」

「皆さんによくお伝えするのは、有給を取るのに最適な時期、最悪な時期などありません」

「理想のタイミングが来るまで待たないでください。何があろうと、ただ有給を取ればいいのです」

セリーナさんの動画には、多数のコメントが寄せられました。

@selenarezvani / tiktok.com

「これからは有給を取ろうと思います」

「戻ったって仕事はあるんだから、（有給を取れないなんて）もうたくさんでしょ」

@selenarezvani / tiktok.com

「従業員が有給をとっていない場合、上司は罰せられるべきだと思う。有給取得を四半期ごとの目標にすればいい」

@selenarezvani / tiktok.com

「有給休暇は、自動的に承認されるべき。わざわざ上司に確認するべきじゃない。この制度を取り入れている企業もあったよね」

@selenarezvani / tiktok.com

「これも良い方法だけど、自分の誕生日と出勤日が重なったら、有給を取っている。やり始めてもうすぐ10年経つけど、これで失敗したことないよ！」

BuzzFeedは、セリーナさんに話を聞きました。

Selena Rezvani

「2012年にPushbackという本を出しました。働く人が『最善でない』労働環境をよしとせず、立ち上がり、自分らしい生活を獲得するきっかけになればと思い、出版に至りました」

「この本はベストセラーとなり、賞も受賞し、私の話のなかでも最も人気のあるテーマとなっています」

「世界各地で講演し、働く人に自分らしい仕事の道を切り開けるよう勧めるのが、私の情熱です」

「同時に、会社を引っ張るリーダーたちと、従業員にセルフアドボカシーをうながす企業文化を作る仕事もしています」

「この仕事の一部は、特に、働く女性からの質問で生まれました」

「きちんとした仕事の割り当て、より現実的な納期、昇進、有給休暇など、日常的かつ重要な労働環境を、どうすればより自然に上司に交渉できるかと聞かれたのがきっかけでした」

セリーナさんは、有給休暇が大切である理由を、次のように答えました。

「誰もあなたのために、公私の境界線を引いてはくれません。あなたの時間や心身の健康を、あなたほど大切にしてくれる人は、他にいませんから」

「休みを取ることで、仕事の質やアイデア、私生活や仕事での活力、仕事がないときの回復力など、本当にメリットがあると実感しています」


セリーナさんは、有給休暇をもっと気軽に使ってほしいと訴えます。

Selena Rezvani

「9歳の双子の母として、子どもの病気やストレスのかかることのために時間を節約したいと、私も思います」

「有給を取りたいと上司に聞ける立場にない人がいるのもわかります」

「有給は、定期的に摂取でき、有益かつ予防的な『ビタミン剤』のように見なされるべきです」

「もっと対価として獲得し、価値があり、働いた時間の犠牲と考える必要があります」

「献身的な姿勢と一生懸命な働きぶりは、たしかに誇りです」

「でも、研究が示すデータによると、定期的に休みを取れば、心身の健康が安定し、スタミナも増え、結果仕事への取り組みが良くなるといいます」

「パフォーマンスよく、一生懸命仕事に励めるのです」

「ビタミン剤を摂取するかのように、有給をまずは使ってみてとアドバイスしたいです」

同時に、有給休暇を使わなかったときのデメリットについても説明しました。

「退職時に残った有給分を現金化するのはたしかに見返りですが、税金が引かれるのと、取得の機会が尽きてしまうリスクを負います」

「だから、有給は年間を通して、定期的に使ったほうがいいと主張しています」

セリーナさんによると、有給休暇を取る理由を周りに伝えるのは、義務ではありません。

Anna Blazhuk / Getty Images

「なぜ有給を取るのか、その理由を上司に伝えたい人は、どうぞしてください」

「問題は、多くの人々が、有給取得の理由を話したがらない点です」

「例えば、とても個人的な医療処置が必要な場合はどうでしょうか？」

「あるいは、一日中ソファーで寝転んで、ポテトチップスを食べてダラダラしたい場合はどうでしょう？」

「説明する必要なんてないはずですよね」

「それに、有給取得の理由を必ず発表するという前例がある場合、従業員にとっては、公私の境界線を引けず、気まずい思いをしますから」

有給取得のハードルについても、理解を示しています。

「ただ、有給に罪悪感を覚える人がいるのも事実です」

「でも、有給は給与と同じように、あなたが得た利益です」

「給与分の仕事を雇用主に還元するように、むしろそれよりも先に、有給の利益を雇用主に還元していい（有給を取得していい）と忘れないでください」

一方で、ほとんど有給休暇を与えない会社は、最終的に代償を払うはめになるといいます。

Kaew6566 / Getty Images/iStockphoto

「無給休暇は、会社にとってよくない発想です」

「もし有給休暇の規定を定めていない会社があるとすれば、従業員に病気でも出勤しろと促しているようなものですから。従業員のストレスレベルは高いと思います」

「有給休暇が取得しにくい会社なら、才能のある人材の獲得に苦労しているでしょう」

「有給休暇は、健康保険についで、もっとも大切な手当てだからです」

セリーナさんは、有給休暇をなかなか取らせない企業に、忠告のメッセージを送ります。

Arlawka Aungtun / Getty Images/iStockphoto

「上司は、『休暇は恥』といった考えや『無遅刻無欠席のインセンティブ化』をやめるべきです」

「実際に、皆勤賞を出す職場もあれば、有給を使わなかった人に給与や金銭的なインセンティブを与える職場もあるようです」

「ロボットのような仕事を、人間の生活リズムに当てはめるのは違います」

「権限を与えられた大人として、いつ休みが必要か自分で判断できますし、必要なときには取るべきです」

「もちろん、担当者が有給取得で留守にしているときでも、円滑に業務を進める必要があります」

最後に、セリーナさんは上司に向けたアドバイスを送りました。

Selena Rezvani

「従業員の有給休暇に、最大限の誠意を払ってください」

「休暇を取ると伝えてきたら、『わかりました！楽しんでね』と言うべきです。詮索もしないでください」

「あなたが従業員の立場だったら、有給で何をするかなんて長々と説明したくないでしょう？」

「個人的に休む日には、理由がある。ただそれだけです」

ではみなさん、有給を楽しんで！

NBC

セリーナさんのSNSアカウントはこちら。

TikTok：@selenarezvani

インスタグラム：@selenarezvani

サムネイル：Getty Images

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳：髙島海人