学校法人「加計学園」の獣医学部新設について、「総理のご意向」などと記した文書について、存在を指摘された文部科学省が5月19日、調査結果を発表した。
松野博一大臣はこの日夕方の会見で、「行政文書としても、個人の文書としても、今回の調査を通して確認が取れなかった」との結果を明らかにした。
朝日新聞は「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」という題名の文書の存在も報じている。
今回の調査では、各担当者のパソコンなどについては調査していない。理由は「担当者のヒアリングや行政文書としての共有フォルダについて確認したため」だ。
それでは調べない理由にならないのでは、と記者からは何度も質問が飛んだが、担当者は「確認の必要はないと考えております」と繰り返すだけだった。
「では、この文書はどういうものと考えているのか」。そう問うた別の記者に、松野大臣はこう答えた。
「この文書が一体どういった経緯で作成されたものなのか、文科省の方で調査する能力がない。私の方でどういった種のものなのか言及するのは差し控えたい」