「国民の政権への期待は…」菅首相が国会で自虐ネタ?解散総選挙めぐり

    解散をめぐっては、菅首相の就任直後から早期解散説が多く報じられていた。しかしこれまで、そのような兆しはみられていない。改めて慎重な姿勢を示した格好だ。

    衆参両議院で国会論戦がスタートした。与野党の議員たちが、就任後初めての国会となる菅義偉首相に質問を投げかけた。

    このなかで、解散総選挙について問われた菅首相が「国民のみなさんの政権への期待もそこそこにあると思います」と答弁し、笑いを誘う場面もあった。解散そのものについては、慎重な姿勢を示した。

    菅首相は、日本維新の会・馬場伸幸議員の質問に答弁。衆議院の「解散総選挙」をするかどうかについて、以下のように答えた。

    「解散についてはまずは新型コロナ対策、そして経済の再生が最優先であり、国民のみなさんの政権への期待もそこそこにあると思います」

    突然の菅首相の「冗談」とも言える発言に議場は笑いに包まれ、菅首相自身も笑っているように見える。

    「まずはこれらに全力で取り組みたいと考えます。いずれにせよ1年以内には衆院選を行う必要があり、そういった時間の制約も前提にしながらよく考えたい」

    解散をめぐっては、菅首相の就任直後から早期解散説が多く報じられていた。しかしこれまで、そのような兆しはみられていない。改めて慎重な姿勢を示した格好だ。

    菅首相の支持率は、NHKの世論調査で就任直後は62%と高いスタートを切っていたが、その後急落。10月の世論調査では7ポイント下がって55%となった。その背景には、日本学術会議の任命拒否問題があるとの見方もある。

    菅首相は拒否の理由を明確には語っておらず、また過去の政府答弁との矛盾については、法運用上は問題がないとの姿勢を示しているため、野党側は今国会の焦点に据えようとしている。