新型コロナウイルスの感染拡大に関連し、国土交通省大臣政務の佐々木紀氏(自民党衆議院議員、石川二区)が「感染拡大を国のせいにしないでくださいね😭」とツイートし、批判を集めている。
佐々木氏はツイートをその後削除し、表現を「国だけの責任にしないでくださいね」と改めるとともに、「不適切でした」と弁明した。
佐々木氏は4月4日夜、各自治体からの外出自粛要請に対し、高齢者に比べて若者が積極的に自粛しているとするWebアンケート結果に関する記事をツイート。以下のような文言が添えられていた。
「国は自粛要請しています。感染拡大を国のせいにしないでくださいね😭」
ツイートに対しては、「政務官が言うべき言葉なのか」「感染拡大阻止に大きな責任があるのは政府」「今この状況でいう言葉?」などの批判が相次いで寄せられた。
佐々木氏はその後、ツイートを削除。4月5日午前に改めて、以下のようにツイートしている。
「国は自粛要請しています。感染拡大を国だけの責任にしないでくださいね。でも、自粛を求めるなら補償とセットでないといけません。しっかり取り組みます!」
「国の責任」が「国だけの責任」という言葉に変わり、絵文字がなくなったとともに、「自粛と補償のセット」への言及が加わっていることがわかる。
また、佐々木氏は「政府発表と強制力の弱さから、各個人の注意喚起の意味と行動を促す為の投稿でしたが不適切でした」ともツイート。以下のように弁明した。
「 4月7日には経済対策を出します。単発ではなく、必要に応じて対策を出していきますので、ご意見いただければと思います」
弁明にも批判が相次ぐ
新型コロナウイルスの感染が国内でも広がりを見せるなか、政府がたびたび自粛を呼びかけている。しかし、十分な補償が行き渡っていないという指摘は根強い。
政府は月収が一定の基準を下回る世帯、中小企業や個人事業主への給付金などの施策を準備しているが、すでに経済的影響が広範に及んでいることなどから、一律給付などを求める声は多い。
そうした中で、「自粛に従わない国民の責任」とも取れるような佐々木氏のツイートへの批判はおさまる気配がない。
弁明に対しても「あれは注意喚起ではなく責任転嫁」「国民を下に見ている」「ただでさえ自己責任論が蔓延する世の中で…」などというリプライが相次いで寄せられている。